FXや株式、暗号通貨などの投資で、トータル1億円以上の利益を出した人を「億トレーダー」といいます。
少し前のビットコインバブルの時は「億り人」なんて呼ばれたりしましたね。
FXを始めたばかりの人の多くが億トレーダーを目指しますが、現実問題そんな簡単に億トレーダーになれるほど、相場は甘い世界ではありません。
とはいうものの、実際に現役の億トレーダーの考え方やトレード手法を参考にすることが出来れば、可能性広がりますし、少なくともトレードで成功するための一助となります。
そこで今回の記事では、ネットで情報を発信する有名な億トレーダーから、億トレーダーになれる割合や条件、具体的なトレード手法を分析していきます。
FXで億トレーダーになれる可能性と割合
まずは最初に、FXで億トレーダーになれる可能性と割合から始めます。
億トレーダーと言う言葉は良く聞きますが、実際にはFXで億トレーダーになれるのは、ほんの一握りです。
統計として、FXを始めて約7割の人が、全く勝てずに1年以内に退場しているというデータがあります。
その結果では「半年〜約1年」でやめた人が44.34%、「半年未満」が24.72%で、1年以内でやめた人は69%で、確かに7割程度が辞めています。
ほとんどの人が億トレーダーになるどころか、利益を出せずに退場している厳しい世界なのです。
2年目以降もトレードを続けている残りの3割の人でも、必ず億トレーダーになれるわけではありません。
ズルズルと負け続けている人もいれば、勝ったり負けたりを繰り返してトータルではマイナス・・・と言う人も多いのではないかと推測します。
生き残ることさえ難しいと言われる投資の世界で、圧倒的な努力量と鍛え上げられた精神力でトレードをする一握りの人だけが、億トレーダーになれるのです。
億トレーダーへの道のりが厳しい理由
初心者がいきなり億トレーダーを目指しても、途中で挫折したり、大損して退場したりする可能性が高いです。
億トレーダーへの道のりが厳しい理由として以下の3つがあります。
- トレードの収入が安定しないから
- 相場への対応力や技術が身につくまでに時間と努力が必要だから
- 器が足らないから
トレードの収入が安定しないから
FXでは絶対に勝てる手法や次の動きを100%当てられる相場予測方法はありません。
過去の検証から、勝ち負けを繰り返しながらトータルで利益を出すのがトレードの勝ち方です。
ですから、一日単位、週単位、月単位で負けることもあるものです。
トレードをやったから必ず勝てる、相場はATMなんて言い回しは嘘です。
一時的なマイナスであっても、「これがトレード」と思えるのであれば問題ありませんが、「もしかするとこのまま勝てなくなるかも・・・」と不安がよぎるとトレードを継続するのが難しくなります。
相場への対応力や技術が身につくまでに時間と努力が必要だから
FXの世界で長年生き残るためには、相場への対応力と技術力が必要です。
相場の対応力が身に付いていないと、仮に今稼げていたとしても、相場の流れが変化したときに対応できず、大きな損失を抱える可能性が高いです。
例えば、どこでロングしても勝てたような上昇相場で大きな利益を出した人は、その後、レンジや下降トレンドに入った際に大損することが多いです。
相場は変化しますので、その変化に対応できるスキルが必要なのです。
しかし、初心者の方や、相場を分析する時間が短い人は、この相場の変化を見極めるのが難しく、対応できません。
この対応力と分析力を身に着けるには、トレードを継続して経験を積んでいくしかないのです。
器が足らないから
億トレーダーになるには、大きなロットでトレードを継続する必要があります。
大きなロットでトレードするということは、勝った時にも負けた時にも大きなお金が動きます。
例えば、1回の負けトレードで100万円以上の損失が出ることもあるのです。
億という数字と比較してみれば、数パーセントレベルですが、現実問題として100万円単位の損失が出て、その後も普通にトレードできる人は決して多くはありません。
なぜなら、「100万円あったら○○が出来たのに・・・・」という思いに駆られてしまうからです。
人によって金銭感覚が異なり、一定の値以上の損失を出すと、たとえ資金管理の範囲内であってもトレードを継続するのが難しくなります。
これを「トレードの器」と私は呼んでいます。
この器のサイズを超えたトレードを続けると、どうしても破滅的な行動やルールを守るのが難しくなります。
有名な億トレーダーを紹介
世の中には投資で億トレーダーになった人がたくさんいます。
中には偽の億トレーダーも存在しますが、本当に投資だけで億の資産を築いた人もいるのでご紹介します。
- cisさん
- テスタさん
- Akiさん
それでは、1人ずつ見ていきましょう。
cisさん
cisさんは230億円の資産を築き、Twitterのフォロワーも50万人を超える人気投資家です。
「一人の力で日経平均を動かせる男」の異名を持ち、多くのトレーダーからも尊敬されています。
cisさんもテスタさんと同じく株式投資がメインですが、FXトレーダーでも参考になることは多いです。
書籍も出しておられます。オススメです。
cisさんの手法
cisさんは、トレードの王道とも言える「順張りのデイトレード」で億トレーダーになりました。
デイトレードとは、数時間〜1日以内に取引を完了させる取引です。
スキャルピングよりは取引時間は長いですが、短期取引に分類されます。
相場の値動きに逆らわず、トレンド方向にポジションを取り、利益を伸ばしていきます。
自分が思った値動きをしなければすぐに損切りを行い、利益(含み益)が伸びている状況では、急がず、利益をできるだけ伸ばすことを意識しているようです。
実際に、cisさんも勝率自体は3割程度と言っています。
勝率が低くても、損失を最小限に抑えて利益を最大限に伸ばすので、十分利益が出せる手法です。
テスタさん
続いて、2人目はテスタさんです。
テスタさんは、元手800万円から投資を始めて億トレーダーになった方です。
Twitterで定期的に情報発信をしており、現在40万人弱のフォロワーがいます。
テスタさんは株式投資がメインですが、投資に対する考え方やメンタル管理については、FXトレーダーにも勉強になることはたくさんあるでしょう。
テスタさんの手法
テスタさんは、「コツコツ利益を出すスキャルピングトレード」をメインに億トレーダーになりました。
スキャルピングトレードとは、数十秒〜数分程度で取引を完了させる短期取引です。
スキャルピングのメリットは、想定外の値動きに巻き込まれづらい点です。
利確も損切りも早いので、1回の失敗で大損を抱えるなんてことはありません。
利確が早いので1回あたりの利益が小さいというデメリットがありますが、その点はレバレッジを上手く使えば解消できます。
コツコツ利益を出していくことで、複利の効果を最大限活かしながら、どんどん資産を増やしていけます。
低リスクで、コツコツとトレードしていきたい人におすすめのトレード手法です。
Akiさん
Akiさんは、Twitterでの損益報告や、YouTubeでのライブトレード配信が人気の億トレーダーです。
大学卒業後にFXを始め、何度も失敗、借金生活を経験しますが、自身の失敗を徹底的に分析、改善することで、億トレーダーになりました。
本業では家庭教師を務める兼業トレーダーです。
兼業で億トレーダーを目指したい方は、参考になるトレーダーの1人でしょう。
Akiさんの手法
Akiさんは、「水平・チャネルラインを使ったライントレード」で億トレーダーになりました。
主に、値動きが大きいニューヨーク時間をメインに取引を行っています。
ニューヨーク時間に水平ライン、チャネルラインを引き、ラインにタッチしたら逆張りを行うというシンプルな手法です。
3〜5pipsの値幅で決済する取引を繰り返し、勝率は90%ほどあるそうです。
忙しくて日中トレードができない方や、逆張りが好きな方におすすめのトレード手法です。
億トレーダーになるために必要なことと条件について
最後に、億トレーダーになるために必要なことや条件をご紹介します。
億トレーダーへの道のりは険しいですが、実際にやることはシンプルです。
- FXをひたすら勉強して、相場での実践経験を積む
- 自分だけのトレードルールを確立する
- 少しずつロットを上げて器を大きくする
FXをひたすら勉強して、相場での実践経験を積む
まずは、FXをひたすら勉強しつつ、相場の実戦経験を積みましょう。
FXで億トレーダーになれるのは、ほんのひと握りの人だけです。
FXについて知識や経験がない人が、運だけで億トレーダーになれるほど、甘い世界ではありません。FX用語はもちろん、為替が変動する仕組みや、分析方法などについても徹底的に勉強しましょう。
FXの勉強と同時並行で、実践経験も積みましょう。
なぜなら、FXの勉強でインプットした情報を、アウトプットする環境が必要だからです。
頭では理解しても、実際に手を動かさないとわからないこともたくさんあります。
できればデモトレードではなく、少なくても良いのでリアルマネーで取引して行きましょう。
自分だけのトレードルールを確立する
FXの実践経験を積む中で、自分だけのトレードルールを確立していきましょう。
FXでは、自分のトレードルールを構築して、そのルール通りにトレードを繰り返すことが大切です。
毎回別のルールでトレードすると、勝った要因や負けた原因がわからずに、反省や分析ができません。
最初はさまざまなルールを試して、良かった点や悪かった点をまとめておきます。
良かった点をもとに、自分だけのトレードルールをまとめてみましょう。
さらに、仮説と検証を繰り返すことで、自分のルールが徐々に確立していきます。
少しずつロットを上げて器を大きくする
前述の通り、技術や経験が備わっていたとしても、自分の金銭感覚である「器」が付いてこないと、トレードを継続するのが困難になります。
この器を大きくするには、一定の金額リスクでトレードして、また少し大きくして・・・を繰り返す必要があります。
一気にリスクを大きくすると、精神的に疲れてしまいますので、徐々に大きくしていきましょう。
まとめ
今回は億トレーダーになるための方法と、実際の億トレーダーの手法についてご紹介しました。
トレードをやるのなら「億トレーダーを目指したい!」そう思う人は多いと思います。
現実として可能性は低いですが、それでも夢がありますし、不可能ではありません。
億トレーダーの思考やスタイルから学んで、今後のトレードに活かしてください。