FXトレーダーの内、勝ち組の割合は約2割~1割と言われています。
また、カリフォルニア大学と北京大学が行った研究によると、投資・トレード初心者の75%が2年以内に辞めてしまい、90%が4年で市場から去ることが分かりました。
実際、トレーダーの多くはこの事実を知ってはいるんですが、「いやいや、俺は2割の方だよ!」と考えてトレードをやっているものの、結果的には損失を出して負け越して退場・・・というケースが多いです。
トレードはこれから上げるか下げるかを考えて賭けるシンプルなゲームとも言えますが、コレが難しいんです。
では何で多くのトレーダーが負けてしまうのでしょうか?
今回はその理由について深掘りします。
1.知識不足
トレードにおいて、最低限の知識は絶対に必要です。
ほとんどのトレーダーが最初に大損をこくのは、知識不足だと私は思っています。
- FXの専門用語
- 注文方法
- 経済指標の発表時間と重要度インパクト
- セッションごとの相場の性質
- 現在のファンダメンタルズ
- 方向トレンド
- チャート分析方法
- 取引方法
- 資金管理
などなど、ざっと挙げても必要な知識が盛りだくさんです。
FXを始めるだけなら知識は不要です。学歴も、職歴も不要です。
でも、予備知識や経験なしで勝てるほど甘くありません。
敷居が低いからこそ、しっかりと前もって準備しておく必要があります。
資金が無い
トレードはお金を使ってお金を増やす行為です。
一般的な商売は、お金を使って商品を仕入れて、その商品を売って利益を得ますが、トレードは「商品」をスキップするわけですね。
これはとても魅力的に見えるかもしれませんが、その分だけ精神的な負担も大きくなります。
損切りしたら「○○が買えたのにぃぃぃ」と思ったり。。。
トレードでは損失は不可避です。
だからこそ、自分の生活に影響を及ぼさない、余剰資金でトレードを行わなくてはいけません。
もし余剰資金が無いのであればトレードをする資格すらありません。
よく大損したトレーダーのエピソードで借金までをしてトレードして、ほとんどをすっ飛ばした話がありますが、こんなことはトレーダーとしては論外なのです。
時間が無い
勝ち組トレーダーは全員、自分が勝つための知識とスキルを身につけるために多くの時間を費やしています。これらをやっていないトレーダーはいないと言えるレベルです。
相場について詳しく検証して、自分のやり方を追求しないと、自信を持ってトレードできないのです。
そのためにも、まずは自分の取引スタイルを確立するために大量の時間を投資していく必要があります。
さらにトレード自体にも時間がかかります。
スキャルやデイトレの場合、取引手法にもよりますが、チャートが常に見える状態にいなければいけません。
このように勝つための実戦経験を積んでいくためにも時間は必須です。
トレードでお金は必要ですが、それだけではありません。時間を投資できない人は、トレーダーにはなれないのです。
ビジネスって成功するまでに時間がかかるものですよね?
それと同じだと考えてください。
過剰な情報量に圧倒されている
前述通りFXで勝つためには知識が必要です。
必要な知識はネット上からも多く仕入れることができますが、その情報が多すぎると混乱を生みます。これもトレードの悩みの一つです。
エントリーポイントやパターンも複数あって、利食いや損切りも色々とある。
え?他の時間足も見る??
こんな感じで情報に圧倒されていると、まず勝てません。
ではどうすればいいのか?
まずは特定の分野のエキスパートになることを目指しましょう。
トレードにおいて知識や情報は必要です。
しかしすべてを知る必要はありません。時間が経てば、自分の限界を広がり、必然的に知識も深まっているはずです。
自分が何をやっているのか、何をすべきか分からない
一般的に思われているよりも、トレードは簡単ではありません。
ほとんどの人は、すぐに勝てるようにもなりません。
だからこそ、勝てるトレーダーになるためのロードマップを作り、それに沿って日々努力を重ねる必要があります。
ですが、ほとんどの人がその日、その時の感情に任せたトレードばかりを繰り返して、同じところをぐるぐると回っているだけです。
自分が成長するためには何をやるべきなのか、自分のレベルはどれくらいなのかを客観的に見ていません。
「勝てるようになりたい!」という気持ちは分かりますが、その気持ちをエネルギーにして自分がやるべきことを考えておかないと、無駄なお金・無駄な時間を過ごすことになります。
自分が間違っている時、負けている時に対応できない
トレードとは判断決断の連続です。
その中で正しくて儲かることもあれば、間違っていて損をすることもあります。
また、正しくやって負けることもあります。
ただ大事なことは、総利益が総損失より多いという事。
負けトレードはトレードの一部であり、それに対処できなくてはいけません。
損失を受け入れることは簡単ではありませんん。
損切りになったらイライラしたり、ポジポジ病になるのは、損失受け入れらない証拠。
自分の調子が悪い時に、どう対応すればいいのか?これがしっかりできる人が勝ち組です。
調子が悪い時に、どう対処できるかがでトレーダーの真価が分かります。
リスクを取れない
トレードとは、リスクを取って利益を得るゲームです。
FXはレバレッジが使えますので、更に多くのリスクを利益を得ることができます。
しかし、場合によっては「ここぞ!」という時にリスクを取れないことがあります。
「これ以上損失を出したくない」
こんな気持ちで相場と対峙していては、利益なんて出すことはできません。
リスクを取れない人はトレーダーという仕事が絶対的に向きません。
リスクを慎重に管理しても、刻々と変化する市場環境やボラティリティにより、常に一定の不確実性が存在します。
それを甘受して取引を継続できるのが勝ち組のトレーダーです。
その時の気分によってリスク選好型になったり、リスク回避型になるのは単に迷いの多いトレーダーです。
ですから、一般的にリスクを避ける人であれば、FX取引はあなたの性格に合わないでしょう。
自信過剰にならないように
冒頭でもお伝えしたように、4年以内に新規参入者の9割が退場します。
彼らが退場した一番の要因は、連勝したトレードの後の過信だと言われています。
相場は不思議なもので、知識や実力が無いものでも、一時的に利益を出すことは可能です。
しかしコレが大きな罠・・・。
「俺はトレードの才能があるんだ!」
そう思わせて、一気に逆方向へ動く。
想定外の含み損を出したトレーダーは、ナンピンを繰り返し口座をすっ飛ばす。
まぁよくある話ですが、大損の前には好調なトレードが続くことがよくありますよね。
月並みですが、過信は禁物です。
この言葉が一番当てはまるのはトレードだと私は思っています。
私は常々そう考えることにしています。
チャートにテクニカル指標を追加しすぎる
チャートは宇宙だ!
こんな言葉あります。
多くのトレーダーがこの宇宙を解明しようと様々なテクニカル指標を考案してきました。
- 移動平均線
- ボリンジャーバンド
- MACD
- RSI
- ストキャスティクス
- 一目均衡表
本当に色々とあります。
私も初心者の頃は、これらを同時に表示してしていました。
しかしコレが大きな間違い。
指標の計算方法や値の解釈方法を知らずに、たくさんの指標をチャートに適用するのは、情報過多となって迷いを生じさせます。
情報が多い=必ずしもプラスにはなりません。
複数の指標の情報が絡み合うと、逆に何が何だか分からずに混乱する要因になります。
インジケーターを使用する前に、そのインジケーターがどのように機能し、実際に何を示しているのかを理解することが重要です。
また、インジケーターはあくまでも相場の流れを見やすくしたものに過ぎません。
したがって、プライスアクションの動きが何を示しているかを理解すれば、インジケータを全く使わなくても大丈夫です。
また、相場の状況によって必要な指標は異なることを理解することが重要です。
指標は大きく分けてトレンドフォローとモメンタムの2種類があり、それぞれ1つずつ適用すれば十分です。
トレードは、情報が多ければ多いほど優位に立てるわけではない事実!
自分の感情をコントロールできない
トレーディングには感情が伴います。感情は自然なものであり、トレーダーも結局は人間なのです。
しかし、成功したトレーダーは皆、感情を抑えることや自分を納得させる術を知っています。
自分を抑えられなくなるレベルを知っていて、そうなる前に市場から一時撤退できるのです。
このレベルに達するには、何度も感情を爆発させて損失を出す必要があります。
ここまでやらないと、自分の感情の推移などを理解できないんです。
自分をよく知ることは、自分の感情をよく知ること。
トレードを通じて、自分のメンタルを見つめ直すの良いと思います。
非現実的な期待をしている
ネット上には無数の勝組トレーダーがいます。
彼らは日々いくら儲けたかを発信しており、「月間○○%の利益!」といった単語も良く出てきます。
これを見ていると、当たり前のように資金を2倍、3倍と増やせるように思えますが、実はそれほど簡単ではありません。
資金を2倍にするためには1回のトレードリスクを2%にしても50回勝ちトレードを積み上げる必要があります。
もちろんトレードリスクを増やせば、少ない回数で目標を達成できますが、その分だけ損失幅も大きくなります。
非現実な利益を期待して、非現実なリスクを取れば、当然ながら想定外の損失を出します。
自分からトレードの難易度を上げないようにしましょう。
情熱の欠如
お金が稼げそうだからトレーダーになる!
恐らく、ほとんどの人がこういった動機でFXを始めたと思います。
ですがこれだけの動機だとFXで勝つどころかFXを勝てるようになるまで続けることもできません。
FXで勝つためには情熱が必要です。
「勝ちたい!何としてでもトレードで勝てるようになりたい!」
こう思う気持ちが無いと、やってられないくらいの仕事なのです。
私の知っている勝ち組トレーダーは、最初は楽して利益を出したいと思ってFXを始めたとしても、その過程でチャート分析にハマったり、手法検証にハマったり・・・と、単に利益を出す以上の情熱をFXに向けています。
これはもちろん私も同じです。
私は一度専業トレーダーになって、勝てなくなって、FXが嫌になって辞めました。
でも、情熱の炎は消えていないかった。
やっぱりチャートを見るのが好きで、戦略を考えるのが好きだからこそ、また相場に戻ってくることが出来ました。
「トレードが好き」というシンプルな情熱がなければ、決して勝てるトレーダーにはなれないと断言できます!