今回は投資の神様「ウォーレン・バフェット」氏についてまとめたいと思います。
ウォーレンバフェット氏は世界トップの資産家で、バークシャー・ハサウェイという持ち株会社の会長でもあります。
彼は間違いなく世界一の投資家ですが、その投資手法・考え方はとてもシンプルです。
もちろん彼の真似をすれば誰もが億万長者になれるというわけではありませんが、トレーダーであればきっと興味深いことだと思いますので、是非ご覧ください。
ウォーレン・バフェットとは
ウォーレン・バフェット氏は莫大な資産を保有する投資家です。
2021年現在彼が保有している資産は約1103億ドルと言われています。1ドル110円とすると12兆円を超えます。
ちなみに、東京都の2017年の予算総額は13兆円で1つの国家に並ぶ規模とされています。
スウェーデンは1国で12兆円、ギリシャは11兆円。
バフェット氏はこれらの国の国家予算と並ぶレベルの資産を保有しています。
6歳からビジネスを始める
バフェット氏は、1930年8月30日にアメリカのネブラスカ州オマハに生まれました。
当時のアメリカは世界恐慌真っ只中。
バフェット氏の父親は、彼が幼い時に世界恐慌の影響で失業したこともあって、お金に関してシビアな環境で育ちました。
そのようなな環境と、彼の才能もあって「お金を稼ぐ思考」が徐々に形成されます。
有名なエピソードとしてコーラ販売があります。
そこでバフェット氏は、コカ・コーラを「6本セットを25セントで仕入れ、1本5セントで販売して、その差額で利益を得る」というビジネスを始めました。
コーラを6本売れば5セントの儲けです。
ちなみに、1936年当時の1ドルは現在では約19ドルになるそうです。
つまり、現在の価値に直すとバフェット氏は6本のコーラを売って、95セント、つまり100円ほどの利益を得ていたことになります。
これが後の偉大な投資家ウォーレン・バフェット氏の初のビジネスとなります。
正に神童です。
株式投資で億万長者に
それからもバフェット氏は新聞配達などでお金を稼ぎ、13歳には周りの大人にも負けない程の収入を得ており、15歳の頃には既に現在で数百万円ほどの資産を持っていたそうです。
当時、父親が証券会社の営業をしていたこともあって、バフェット氏が株式投資に興味を持つのは必然のことでした。
19歳時にはベンジャミン・グレアムの「賢明なる投資家」という著書に出会い、感銘を受け株式投資の世界にのめりこんでいきました。
バフェット氏はこの本の教えを基に、ある保険会社の株を買い、50%の利益を得ます。
これがバフェット氏20歳にしての最初の投資と言われています。
その後「賢明なる投資家」のベンジャミン・グレアムに弟子入り。
20代前半で既に今の1億円以上の資産を気づきます。
この後も株式投資やM&Aで事業を拡大していき、48歳時に初めて個人資産6億2000万ドルで長者番付に名前が載ります。
それからも益々資産を築き、2021年時点では1103億ドルの資産を持っています。
バフェット氏の投資手法
バフェット氏の投資歴は約70年にもなります。
驚くのは彼のこれまでの年間利回りで、なんと年利21%になります。
なぜこんなにも利益を増やし続けることができたのか?その秘密を解説します。
ルールを絶対に守ること
バフェット氏の投資ルールは以下の3つです。
- 絶対にお金を損をしないこと
- 1のルールを絶対に忘れないこと
- 自分で理解できないものには投資をしない
絶対にお金を損しないこと。これが絶対のルールです。
そして、「自分が理解できないものには投資しない」と言うのも非常に重要です。
しかし彼自身、このルールを守れずに損を出した例があります。
しかし、ある時IBMに投資。
そ思うほど伸びず、資産を減らしてしまいました。
まぁそんなことは関係ないレベルで有能な投資家ですけどね。
バリュー投資
ウォーレン・バフェットと言えばバリュー投資です。
バリュー投資とは、株式などが本当の価値に対して明らかに割安の時に購入して長期保有する投資方法です。
何らかのショックなどで株価が暴落して割安になっている時に購入することで、多くの株を保有できるメリットがあります。
言ってみればシンプルですが、バリュー投資をするためには、会社や株式の本当の価値(バリュー)を見定める力が必要です。
株価が本当に市場価値よりも下げているのかどうかを判断する能力が無ければ、落ちるナイフを掴むだけになってしまいます。
個の見極める力こそがバフェット氏の凄い能力なのです。
倹約家に徹する
バフェット氏は「大の倹約家」です。
世界でトップレベルのお金持ちにもかかわらず、住んでいるのはオマハに1950年代に購入した中の上くらいの家に住み続けています。
他にも以下のようなエピソードがあります。
- 車はキャデラックXTS(4万5千ドルほど)
- 高級ブランドのスーツは着ない
- ヘアカットは18ドル
- 朝食はいつもマクドナルド
- ビル・ゲイツにクーポンを使ってマクドナルドをおごる
バフェット氏は自分自身にお金を投じることは少ないのですが、収益の多くを慈善事業に費やしています。
倹約というのは「支出」への意識が非常に高いという意味です。
不要なものは買わないし、投資もしない。
たとえ大金持ちでも「お金を大事にする、無駄遣いをしない」という基本を忘れていないというのが、成功の秘訣とも言えるのではないでしょうか。
お金を使ってお金を生み出す投資家や投機家にとってお金は商売道具であり、命でもあります。
そういった意味で、余計なものにお金をかけない「倹約家」こそ投資家の本当の姿なのかもしれません。