知れば誰でもできてしまう!
「禁断の投資テク」がついに解禁!最新メンタリズムに基づいた投資テクニックを徹底解説、誰でも「今すぐ」「確実」に使える!
従来の「投資マニュアル」の常識を覆すと話題騒然の著者、ついにデビュー!
投資家系YouTuberとして有名なメンタリストSaiさんの出された書籍です。
YouTubeで知名度があるため、アマゾンレビューの数が凄いですね。
初心者が躓きやすいポイントとその改善方法、人間のメンタルなどについてまとめた本です。タイトルに「自分のマインドを自在に操る超投資法」とありますが、残念ながらトレード手法についての解説はほんの少し。ほとんど無いと言っていいでしょう。
つまりはトレード初心者向けのメンタル本と解釈したほうがよさそうです。
では、レビューしていきたいと思います。
超初心者向けのメンタル本
本書をひとことで言えば、「超初心者向けのメンタル本」です。
これからどうしたらいいんだろう・・・。
こんな人にピタリと刺さりそうな本です。
とても平易な文章で、極力難しい言葉を使わずに誰にでも分かりやすく書かれているのが特徴です。ちょっと嫌味な言い方をすると、「普段本を読まない、他の投資本が難しいと感じる頭の悪い人でも理解できるように書かれている本」です。
言うまでもなくパンローリング社の中上級者向けで下手に翻訳された書籍を日常的に読んでいる人からすれば物足らないと感じるのは否めません。
解説してあるのは主に人間の心理
本書で解説してあるのは主にトレードに関する心理です。
人間である以上逃げることはできない心理が、トレードにどのような影響を及ぼしているかについてまとめられています。これらを知ることで、トレードに対する向き合い方、考え方を学べます。
本書で解説してある心理をまとめていきます。
レイク・ウォビゴン効果(認知バイアス)
自分が負けトレーダーになるわけがないと自分を過大評価すること。
ほとんどの人が自分は平均以上だと思っていたりする。
ダニング・クルーガー効果
能力が低い人ほど自分の能力を過信すること。
初心者ほど自分はトレードが上手いと勘違いする心理。
サンクコスト
回収できなくなった費用。
過去に支払ったコストに囚われて、合理的な判断ができない。
含み損が出ているポジションをどうしても損切りできない心理。
自己奉仕バイアス
成功した時は自分の能力、失敗した時は外的要因と考える心理。
自分が傷つかないための防御本能だがトレーダーの成長を妨げる。
ギャンブラーの誤謬
コイン投げをして5回連続で表が出たら、次は裏が出る確率が上がっていると考えること。
確率を勘違いすること。
現状維持バイアス
変化そのものを嫌う事。
変化を避け、現状を維持したくなる心理。
プロスペクト理論
人間は得をすることよりも損をすることの方に敏感に反応する。
損切りができない大きな要因で、人は利益よりも損失を回避したがる。
どうにでもなれ効果
小さな失敗をしてしまった時にヤケになり、更に失敗を重ねること。
トレード中の小さなミスからメンタルがほころんで、そこからトレードが崩壊していく。
バンドワゴン効果
みんなやっているから安心、みんな持っているから自分も欲しい。
みんなポジションを持っているから自分もポジションを持っている。
損失回避の法則
人間は得することよりも損をしない方を選択する
含み益になったらすぐに利食いしたくなるが、含み損は決済できないのはこれ
トレードに関わる人間の心理は良くまとまっている
全体として本書で取り上げる人間の心理は良くまとまっています。
各心理がどういった現象なのか。
それにまつわるエピソード、筆者の経験談など、初心者には勉強になるはずです。
情報量多いです。
本のタイトルは釣りが過ぎる
最近の流れではあるんですが、本書もタイトルに難ありです。
「自分のマインドを自在に操る超投資法 最新のメンタリズムで分かった「失敗しない」お金の増やし方」というタイトルですが、超投資法は書かれていませんし、単に人間の心理を羅列しただけなので自分のマインドを自在に操ることは無理です。
また、紹介してある心理(本書ではメンタリズムと呼んでいる)も、どれも別に最新ではなく、トレードに関わる心理学系の本を読んでいる人なら常識レベルの内容です。
トレード初心者にオススメ
前述しましたが、本書がターゲットとしているのはトレード初心者で普段本を読まない人です。
本を読む人であれば、「デイトレード」や「ゾーン」などの書籍を読むほうが効果は高いと思います。ただ、これらの本が難しそうだと感じる人がこの本を読めば、「人間の心理ってこんな風になってるんだ!」と感動するかもしれませんね。
アマゾンレビューのレビュー
本書はのレビューのうち66%が星5つですが、「上位レビュー」に来ているのは、星1つの評価が多いです。これはちょっと珍しいのではないでしょうか。
つまらない
「あの人はこう言ってました」
そんなのばっかで半分も読まず挫折。
FXはメンタルの影響も大きいのは確かだと思いますが、読んでて面白味なかったです。
テクニカル分析を知りたい人は読む必要ないです。
確かにそうですね。
鬼滅の刃、中国故事、グーグルCEOの言葉など、○○でもあったように・・・という文言が多いです。これは他の名言等を利用して説得力を増すためのテクニックですが、使いすぎると中身がないスッカラカンな人に見えるんですよね・・・。
たいしたことは書かれてません
期待外れでしたね。
この本より優れた本はあるので、信者以外には意味はないかもしれない。
YouTubeで気になって
相場との向き合うのに必要な投資マインド
色々な例やエピソードがあるので、理解しやすいですね。ただ、メソッドは唯一無二ではないとは思いますよ。