本書で得られるスキル(ごく一部。他にもたくさんあります)
- MT4を基礎から応用までの使い方を完全マスターできる
- ヘッジファンドが使っているインジケーターとはどんなものか?が分かる
- MT4を使ったFXの注文方法を全てマスターできる
- トレーリングストップを実際の動きを動画で見ながらマスターできる
- 全チャートの通貨ペアと時間足を一括で変更するインジケーターを入手できる
- MT4で分割決済する正しい方法をマスターできる
- 自分のPCの電源を落としてもMT4を365日24時間安定して稼働し続ける方法を習得できる
「サンチャゴ」さんというトレーダーさんの作成された電子書籍です。
MT4の使い方について分かりやすく解説した本です。
そもそもMT4って一体何?
MT4はロシアのメタクオーツ社が2004年にリリースしたチャートソフトです。
今ではチャートソフト=MT4というくらい有名になっていますし、多くのトレーダーさんが利用しているので、FXトレーダーであれば一度は触ったことがあるはずです。
では、なぜMT4が世界中で利用されているのかというと、「拡張性」にあります。
日本のFX業者で利用できる業者独自のツールは、基本的にユーザーがカスタマイズできる項目が本当に少ないです。せいぜい色や表示を微妙に変えられる程度。
一方でMT4では他のプログラマーの作成したオリジナルインジケーターを表示できたり、EAを利用して自動売買したり、バックテストして検証したり・・・と 用途の幅が比べものにならないくらいに広いです。
現在では、MT4用のインジケーターを無料で配布するサイトや、販売しているサイトなどもあって、MT4というソフトそのものが一大市場となっているのです。
MT4は取っつきにくい
MT4は非常に優れたチャートソフトです。
しかし、拡張性が高いということは、それだけ使いこなすのが難しいとも言えます。
私自身、トレードを始めた頃は「MT4は使いにくい!」と思って、VTトレーダーやDealBook(懐かしい・・・)をメインで使っていました。
でも、VTトレーダーやDealBookを採用するFX業者はことごとくいなくなり、気付けばMT4一強に。その流れで私もMT4を使い始めたのですが、今ではMT4以外のチャートは使いにくいと感じるまでになりました。
もちろんトレード手法によってはFX業者の提供するオリジナルのチャートソフトを使っても良いんですが、業者によってツールの使い方や勝手が全然違うので、なれるまでが面倒なんですよね。
しかしMT4を使いこなせると、MT4を採用する業者でトレードする限り、操作性に不満を感じることはありません。
MT4マスターコースで学べること
今回レビューしているMT4マスターコースでは、MT4の初心者~中級者を対象に、MT4の実践的な使い方についてくまなく解説しています。
簡単なことから徐々に深掘りしていく解説になっているので、全くの初心はもちろんのこと、普通にMT4を使ってトレードしている人も、一つや二つくらいは「知らなかった!」と思える情報があるはずです。
特にEAを使って自動売買するためのステップとしてVPSの解説はとても分かりやすく、参考になります。
現在では、MT4の使い方について解説したサイトは数多くあります。
しかし、MT4を使いこなすために一連のカリキュラムを組んで、少しずつステップアップしながら学んでいけるサイトはありません。(Webサイトという性質上、なかなか難しいですよね。)
本書を通して読めば、MT4初心者であってもMT4に関する知識をある程度まで引き上げてくれることは間違いありません。
もし私が「MT4を使いたいんだけど、何か良い本ない?」と聞かれたら、一番にこの「MT4完全マスターコース」を挙げます。
補足:なぜ国内業者の多くは、MT4を採用しない?
ここからは余談ですが、MT4はこんなにも優れていて多くの人が使っているのにも関わらず、なぜ国内業者の多くがMT4を採用していないんでしょうか?
理由は大きく二つあります。
- MT4の利用料を支払う必要がある
- FX業者独自のディーリングシステムを使いたい
MT4の利用料を支払う必要がある
我々トレーダーは、MT4は無料で利用できます。
しかし、MT4を採用するFX業者は、メタクオーツ社に利用料を支払わなくてはいけません。
利用料については詳しくは分かりませんが、取引高に応じて料金が違ってくるようです。
国内業者は「利用料を支払うくらいなら自社でソフトを開発した方が良い!」というスタンスになっています。ツールの開発も安くはないと思いますが、MT4を採用するよりはマシなのでしょうか?
逆に言えば、ツールを開発するだけの資金力のない業者は、MT4を採用しやすいとも言えますね。
FX業者独自のディーリングシステムを使いたい
国内業者のほとんどがDD(ノミ業者)です。
ノミ業者ということは、顧客の注文をインターバンクに流さず、マリーさせたり、ディーラーが自社でリスクを取ったりしています。
自社で開発したツールを使えば、ディーラーの操作も容易になります。
MT4だとやりにくい業者側のディーリングも、自社開発のツールであれば呑みがやりやすくなるわけですね。
実際、業界一位のGMOクリック証券はディーリングが完全にシステム化されています。
システム化できるのは自社ツールを開発しているからであることは言うまでもありません。
個人的にはどのFX業者もMT4を採用して欲しいところですが、業者の事情でMT4を採用できない、もしくは採用したくない理由もあるわけですね。