トレードをしていて
「買いか売りかどっちかわからない」
「なんとなくインジケーター的にこっちだ」
「上がると思って待っていたけど、急に下落したので飛びついてしまった」という経験はないでしょうか?
もし、少しでも思い当たることがあればそれは環境認識ができていないからに他なりません。環境認識ができれいれば
・エントリー時に迷いがなくなる
・急な動きに振り回されなくなる
ようになり、良い成績を残せる可能性が高まります。
タイトルに惹かれて読んでみました。
FXは環境認識が9割・・・。確かにその通りだと思います。
- 現状の大きな流れはどうなのか
- ボラティリティは拡大中か、縮小中か
- レンジなのかトレンドなのか
- どのようなファンダメンタルズで動きやすい地合いなのか
- どの市場で動きやすいか
などなど、私も相場環境については、自分なりの認識基準があります。
さて、この本では、環境認識の大切さを中心に、FXで勝つために必要な要素や負けてしまう理由について書かれています。
環境認識に関する注目度の変遷
本書の内容とは関係の無い話ですが、私が知る限りだと、相場の環境認識の重要性についてネット上で語られるようになったのは2012年以降だったと記憶しています。
それまでは、FX関連のブログや商材の多くが複数のインジケーターを組み合わせて
- ○○と△△が□□になったらロング
- ○○と△△が■■になったらショート
といったルールが明解な手法がネット上で人気でした。(今もそうですが)
ルールが明解だと、誰でも簡単に理解できますし、何も考えなくてもエントリーポイントが見えますからね。
ですが、2012年頃から「環境認識」の重要性について説くブログが色々出て来ました。
恐らく、環境認識の重要性について解説したのは有料商材のビクトリーメソッドだと思いますが、ビクトリーメソッドを学んで勝てるようになった人たちが環境認識の重要性に気付いて、ブログ等で発信したのが始まりでしょう。
それ以降、FX関連のブログの解説内容が徐々に変わって、ダウ理論やラインなど、市場参加者の状況を読み解いていくトレードの考え方が主流になってきました。
このようなやり方は簡単ではありませんが、裁量トレーダーであれば学んでおくべき事だと思います。
環境認識=自分がエントリーする方向を決めること
環境認識とは何か?についてはトレーダーによって意見が違ってくるトコロですが、本書では「環境認識=自分がエントリーする方向を決めること」と定義しています。
自分がエントリーする時間足よりも大きな時間足(上位足)を使って、ロングを狙うのかショートを狙うのかを事前に決めて、その方向にだけエントリーして行くのが環境認識を利用したトレードになります。
このやり方を実践すれば、トレード中に生じる迷いが一つ消えて、トレードしやすくなりますし、ドテンの連続をして往復びんたを何度も食らって泣くことも無くなります。
相場で勝つ人10%の人はエントリーでは悩まず、相場で負ける90%の人はエントリーで悩みます。
これはちょっと言いすぎかな?とは思いますが、確かに負ける人はエントリーポイント探しや手法に固執しすぎている点はあるかなと思います。
具体的な環境認識方法について
本書では、最後の方に具体的な環境認識方法の解説が書かれています。
ただ具体的とは言っても、以下のインジケーターを使ってトレンド方向を見る大雑把な解説に留まっています。
- GMMA
- MACD
- RSI
- 平均足
ここでもう少し突っ込んだ形で解説があればもっと良い本になっていたと思いますが、そうすると価格的にも割に合わなくなりますので、仕方がないかな?と思います。
環境認識のテクニックを学ぶ、というよりは、環境認識の重要性を知る、再確認するための本ですね。