レンジからブレイクアウトが発生するメカニズム、ダマシとなるメカニズムを解説!

今回はブレイクアウトのメカニズムについて解説していきます。

ブレイクアウト狙いのエントリーが成功するか否かは、相場状況の理解と、局面の絞り込みができるかどうかに依存します。

ではどういった時に勝ちやすいのか?逆にどういった時は失敗するのか?
このような事は、ブレイクアウトのメカニズムを理解することで見えてくるはずです。

アマギ
結論から言うと、ブレイクアウトで重要なのは「大口」の取引と損切り注文です。

ブレイクアウトとは?

まずは基礎的な話から始めましょう。
ブレイクアウトとは、長く値幅が小さなレンジ相場が続いた後に発生する大きな値動きのことです。

このチャートでは、青いラインに挟まれた値動きがレンジ相場の部分で、それを明確に上抜けたところがブレイクアウトの初動になります。

アマギ
厳密に言うと、上方向へのブレイクを「ブレイクアウト」下方向へのブレイクを「ブレイクダウン」と呼びます。

大口の買い+損切り+新規の買い=ブレイクアウト

ブレイクアウトの仕組み

ブレイクアウトは基本的に、損切りの誘発によって起こります。

上の図は、レンジからブレイクアウト発生までの、チャートの値動きです。

青のレジスタンスラインを守ろうとする売り手と、赤のサポートラインを守ろうとする買い手との間で攻防が起こることで、レンジは形成されます。

このときの勢力は3つあります。

3つの勢力
  1. サポートラインを守り、レジスタンス突破を期待している買い手ABCD
  2. 攻防に決着が着いてから参入しようと機会を窺っている潜在的な買い手または売り手

レンジ内で行われたABCDとEFGHの戦いは、Hの時点で大口の買い手出現によって決着がつきます。

大口の買い手は、それまでの買い手であるABCDや売り手のEFGHよりも遥かに大きな資金量を伴ってマーケットに参入し、レジスタンス突破に成功しました。

つまり、買い手と売り手の攻防に決着がつきました。買い手の勝利です。

このときの各勢力の思考を読み解くことによって、ブレイクアウトのメカニズムが徐々に明らかになってくるのです。

ブレイクアウト時の市場参加者の考えを読み取る

それでは先ほどのブレイクアウトの図を使って、市場参加者の考えを読み解いていきましょう。

この図の緑色の○の箇所について考えます。

各勢力の状態
  1. 売り手EFGHは攻防に負け、レジスタンスを突破されたことで含み損が生じていますから、損失を最小限に抑えるために売りの損切り、すなわち買いを行います。
  2. 買い手ABCDは攻防に勝利して含み益が生じています。レジスタンスラインを突破した事実は、買いポジションを保有し続けることへの動機を与えます。
  3. レジスタンス突破を誘発した大口の買い手は、資金量が大きいため、安易な利食いはできません(決済すると価格が下落してしまうため)から、買いポジションの保有を継続せざるをえません。
  4. 参入機会を窺っていた潜在的なプレーヤーは、攻防に決着がついた事実を見極めてから買いで参入してきます。

以上、①~④の勢力の思考を読んでいくと、レジスタンスを突破した直後というのは、新規買い、買いポジションの継続に対する動機が多いのに対して、新規売り、売りポジションの継続に対する動機は限りなく薄いものとなっていることになります。

アマギ
買いと売りが偏った状態は、価格が一方向に進みやすい状態ですから、その結果として、ブレイクアウトと呼ばれる大きな値動きが発生するということになります。

ここまでが最も基本的なブレイクアウトの値動きのメカニズムです。
この一連の思考を基に、局面の絞り込みを行いますので、超重要なポイントです。

ブレイクのダマシとなる状況を考える

ブレイクのメカニズムがご理解頂けたと思いますので、次はブレイクがダマシに終わる動きについて考えて行きます。

例えば、赤い矢印の箇所のようなポイントで「ブレイクした!」と思って果敢にエントリーするもダマシとなって損切りに合った経験がある方は多いと思います。

ここでは「なぜダマシになるのか?」について解説します。

ブレイクがダマシとなる理由は、損切りを誘発できないから

ダマシの図です。
レジスタンスを突破したのに、少しだけ抜けただけで、すぐレンジ内に戻ってきてしまいました。

この局面についても同じように、買い手と売り手の勢力を読み解いていきましょう。

まずはレンジ内。勢力は前回と同じく3つです。

3つの勢力
  1. レジスタンスラインを守り、サポート突破を期待している売り手EFGH
  2. サポートラインを守り、レジスタンス突破を期待している買い手ABCD
  3. 攻防に決着が着いてから参入しようと機会を窺っている潜在的な買い手または売り手

そして、大口の買い手Hによってレジスタンスが突破されるところまでは、前回の図と同じです。

異なるのはレジスタンスHを突破した大口買いが入ったのにもかかわらず、売り手EFGHの損切りを誘発できなかった点、そして、レジスタンスHのすぐ上にあるレジスタンスIから、買い手を上回る売り手Iが出現した点になります。

レジスタンスHを突破したときの各勢力の思考を読み解いていきましょう。

ブレイクが失敗する時の市場参加者の思考

それでは先ほどのダマシの図を使って、市場参加者の考えを読み解いていきましょう。

各勢力の状況
  1. 売り手EFGHは攻防に負け、レジスタンスを突破されたことで含み損が生じています。
    しかし、すぐ上にレジスタンスIという、売りが入ってきやすい水準があるため、レジスタンスIを超えるまでは売りポジションを保有継続しようという動機があります。
  2. 買い手ABCDは攻防に勝利して含み益が生じています。レジスタンスラインを突破した事実は、買いポジションを保有し続けることへの動機を与えます。Hで大口の買いが入ったことにより、売り手の損切りが誘発されれば、レジスタンスIも突破してくる可能性が高いですから、買いポジションの保有継続の動機があります。
  3. 参入機会を窺っていた潜在的なプレーヤーは、攻防に決着がついた事実を見極めてから買いで参入してきます。レジスタンスHを突破した勢いそのままに、レジスタンスIも突破することを期待します。
  4. レジスタンス突破を誘発した大口の買い手は、資金量が大きいため、安易な利食いはできません(決済すると価格が下落してしまうため)から、買いポジションの保有を継続せざるをえません。

以上がレジスタンスHを突破した局面の各勢力の思考です。

結局のところ、ブレイクアウトが成功した局面と異なっている点は、レジスタンスIが存在しているために、Hでレンジを突破するほどの大口の買いが入ったにも関わらず、売り手ABCDの損切りを誘発できなかった点にあります。

これが「ブレイクアウトは基本的に損切りの誘発によって起こる」という意味です。

ブレイクアウト狙いとは、レジスタンスやサポートを突破した波の途中から入り、その波が大きく伸びることを期待して持つポジションですから、相当に売りと買いのバランスが崩れていないと実現しません。

ですから、上の図のようにストップを誘発できない可能性が事前に認識できる場合等はエントリーを控えて押し目を待つのも選択肢の一つですし、Hで買いポジションを持った場合でも、勢いが無ければ速やかに撤退するといった判断も必要となります。

ブレイクアウトのメカニズムのまとめ

ブレイクアウトが起きるために必要なものは3つあります。

  1. レンジをブレイクするほどの大きな取引
  2. ブレイク後、逆方向のポジションを持っていたトレーダー達の損切り注文
  3. ブレイク後、ブレイクした方向への新規注文

特に欠かせないのがブレイクするための大口の取引、そして逆方向のポジションの損切り注文です。

これらが段階的に起きれば、必然的にブレイクは加速しますので、傍観していたトレーダー達が新規にポジションを取り始めます。

こうすることで、更にブレイクが続くわけですね。

逆に言えば、上のどれかがなければブレイクは発生しません。
これらのことを考えながらチャートを見ていけば、ブレイクが発生しやすい相場を見極めやすくなるはずです。

ぜひ試してみてください。

 

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