- 目立った高値・安値ってどれ?
- 水平線を引くポイントが分からない
- 相場の波ってどうやって見るの?
トレード初心者の方は、こんな疑問を持っているのではないでしょうか?
価格は波を描くとは言っても、とても主観的ですし、一体どれが意識されやすい高値や安値かについては、初心者のトレーダーさんにとっては分かりにくいと感じるはずです。
そんな時に役立つのがMT4に最初から入っているインジケーターの「フラクタル」。
これさえあれば、目立った高値と安値が一目で分かるようになります。
今回はフラクタルの使い方について解説します!!
フラクタルとは?
フラクタルとは、相場のちょっとした高値と安値を認識するインジケーターです。
MT4にセットすると、上のチャートのように高値と安値の足に△や▽が表示されるようになります。
これが高値や安値を示します。
フラクタルのロジック
フラクタルのロジックはとてもシンプルです。
MT4に入っているフラクタルでは、5本のローソク足を利用してサインを出します。
- 5本の足のうち、真ん中の足の高値が最高値だったら▽のサインを出す
- 5本の足のうち、真ん中の足の安値が最安値だったら▽のサインを出す
というルールです。
5本足が揃った時に初めて真ん中の足の高値や安値が条件を満たすかの判定ができますので、サインの点灯は足2本分遅れます。
「フラクタルはサインが遅れるから嫌だ!」
という意見もありますが、これは仕方のないことなのです。
たったこれだけのルールなのですが、目立った高値や安値、それから何度も反転している価格帯がパッと見ただけで分かります。
トレード初心者の方で「ラインを引くポイントが分からない!!!」という人はぜひ使ってみましょう。
MT4でのフラクタルの表示方法
フラクタルはMT4に最初から入っていますので、カスタムインジケーターの導入は不要です。
チャート上部の「インディケーター」のアイコンをクリックして「ビル・ウィリアムズ」を選択。その中のFractalsをクリックします。
これで簡単に表示されます。
後述しますが、カスタムインジケーターを利用することで、フラクタルの判定期間を変更することもできます。詳しくは記事後半をご覧ください。
フラクタルの使い道
フラクタルとは、相場のちょっとした高値と安値を認識するインジケーターです。
この性質を利用して、以下の用途で役立ちます
- 相場の波を見て水平線を引く
- 直近の高値や安値のブレイクアウト狙いに使う
- 利食いや損切りのターゲットとして使う
相場の波を見て水平線を引く
フラクタルで示される△(高値のマーク)⇒▽(安値のマーク)とラインを結んでいくと、下のチャートのように裁量判断ゼロで相場の波を描くことができます!
凄いですね。
ジグザグと似てはいますが、ジグザグよりもより細かな波が描けます。
この波を利用して、何度も止まっているレートやまだブレイクされていない天井や底から水平線を引くと下のようになります。
おおお!プロっぽいチャートの出来上がりです。
何も考えなくてもこのようなラインが引けるのは凄いですよね!
こんな感じでフラクタルは上手く利用することで相場の高値安値の判断が簡単に出来て、相場環境認識がよりスムーズにできるのです!
保合い中のトレンド方向へのブレイクで使う
前述の通り、フラクタルを使えば相場の波や「何度も止められたレート」がすぐに分かります。
これを利用して、トレンド方向へのブレイクが仕掛けやすくなります。
このチャートでは、明らかに下げの波の中で発生した保合いをブレイクした所でエントリーしています。
キーポイントとなる保合いの判断はフラクタルで一目でわかりますよね。サインが密集しているところです。
サインが密集している保合いのトレンド方向を明確にブレイクした所でエントリーすると、低リスクかつ高勝率のトレードが出来ます。
損切り値として使う
フラクタルは相場環境認識、エントリーポイントの判断だけでなく、利食いや損切りのターゲットとしても利用できます。
例えば下のチャートのようにフラクタルブレイクを狙ったエントリーの場合は、エントリー手前のフラクタルサインの出た足の安値に損切りを置きます。
「エントリー後は直近の高値や安値にストップを置く」
という手法解説が多いですが、初心者の方からすれば「何が目立ってるのかよくわからん」と思う局面も多いのではないでしょうか?
しかし、フラクタルを利用すればそれが簡単に分かります。
個人的にお勧めのMT4フラクタルインジケーター
フラクタルはMT4に最初から入っているインジケーターですが、機能的に少しシンプル過ぎるきらいがあります。
それをパワーアップさせて使い勝手を上げた無料インジケーターをご紹介します。「MTF_Fractal」です。
MTF Fractalを表示すると、フラクタルポイントがドットになり、ドットに続いて水平線(点線)も一緒に表示されるようになります。
これだけでサポレジラインも一緒にわかるスグレモノです。
でもこれだけではありません。
もう少し詳しい使い方をご紹介していきます。
水平線を消す
フラクタルに水平線が表示されるのは邪魔だ!
という意見もあると思います。
そんな方はパラメーター内の「Extend Line」をfalseにしてください。
するとこんな感じでドット表示だけに変わります。
ちなみに、このドットと一緒に通常のフラクタルを表示するとこのようになります。
まぁ同じフラクタルなので表示位置は一緒になります。
マルチタイム表示する
MTF_FractalはMTFと名前が付いているように、マルチタイム表示ができます。
つまりは、上位足のフラクタルも表示できます。
この機能を使えば、上位足の注目されやすいレートが分かるので、相場環境認識が更に捗ります。
マルチタイム機能は、「Fractal_Timeframe」で変更します。
デフォルトは値が0です。
0だと表示しているチャートの時間足のフラクタルを表示します。
ここにフラクタルを表示したい時間足を分単位で入力します。
- 1時間足なら60を入力
- 4時間足なら240を入力
- 日足なら1440を入力
使用例をご覧ください。
これは1時間足チャートに4時間足のフラクタルと水平線を表示しています。
一つ上の時間足のフラクタルと水平線を表示するだけで、相場のトレド方向だったり節目が分かりやすくなりますよね。
これは1時間足に日足のフラクタル表示です。
ドットの数は大きく減りますが、1時間足レベルでは超意識されやすい価格が丸わかりです。
最後にこれは5分足に1時間足のフラクタルです。
5分足と1時間足の相性は良いので、デイトレをしている方のラインや相場環境認識にピッタリです。
これさえあれば、裁量判断無しでラインが引けます。
どうでしょうか?
フラクタルの凄さが分かってもらえたのではないでしょうか?
上位足と一緒に現在の時間足のフラクタルも見てやると、相場の波が意識しやすくなりますよ!
まとめ
今回はフラクタルについて解説しました。
フラクタルは裁量無しで重要なレートがあぶりだせるインジケーターです。
ロジックも明解なので、インジ無しでも分かりますが、インジを使う方が圧倒的に時短になります。
また、より高機能なフラクタルインジケーターを利用することで、マルチタイムの分析もできるようになります。
ラインが苦手な方は、ぜひお試しください。