最強のトレーダー養成機関「プリスティーン」が、勝者のセオリーを初公開! デイトレーダーとして成功するための心構えを凝縮した一冊です。
特徴は、皆が本当は気付きつつも忘れてしまいがちな事を、表現を変えながら執拗に繰り返し述べている点。本書によって、迷いの罠から逃れ、より信念を持って売買できるようになります。
例えば、「株式を取引するのではなく、人を取引する」という教訓。多くの初心者が、一つひとつのトレードに必ず相手がいることを認識していない。株式を買うたびに、誰かがその株式を必ず売っている。株式を売るたびに、誰かがその株式を必ず買っている。問題は「どちらが、より賢いのか」という点であり、マーケットの機微を知って、賢い側に立てるように鍛えるアドバイスをする。 『金持ち父さん』の訳者による、歯切れのいい文体も魅力です。
投資書籍の中でも随一の人気を誇る「デイトレード」をレビューします。
この本が出たのは2002年と今から約20年近く前になりますが、それでも他の追従を許さない名著です。本当に価値のある情報ばかりが記載されています。
株、先物、FX、どの投資商品でトレードするにしても欠かすことができない普遍的な考え方を教えてくれます。
デイトレードに限らず、どんなトレードスタイルでも役立つメンタル本
「デイトレード」はその名前の通りデイトレーダーのために書かれた本のように思われがちですが、スキャルパーでもスイングトレーダーでも参考になるメンタル本です。
大して優位性の無いトレード手法や筆者の自慢話ばかりをまとめた投資本が多い中、「デイトレード」では、一貫してトレードで勝つための思考法や、勝てるようになるための行動方法を教えてくれる稀有な一冊です。
トレードの初心者は、トレードで当てることばかりを考えてトレードしていますが、それでは他の市場参加者のカモにされて当然です。なぜなら、上級者や大口のトレーダーは更に進んだ考え方でトレードをしているから。
ではどんな考え方なのか?それがデイトレード内ですべて語られているのです!
トレーディングにおける7つの大罪
私個人がデイトレード内でも特に好きなのが第5章のトレーディングにおける7つの大罪です。
7つの大罪とは以下になります。
- すぐに損切りできないこと
- 利益を勘定すること
- 時間軸を変更すること
- より多くを知ろうとすること
- 過度に自己満足に陥ること
- 間違った勝ち方をすること
- 正当化
特に初心者がやりがちなのが①と③と⑥ですね。
損切りをしなかったり、5分足でエントリーしたポジションが上手くいかないから30分足で見て自分を正当化しようとしたり・・・。
他にもルールを破って勝つことなんかは⑥の間違った勝ち方に該当します。
また、上級者でも陥ってしまいそうなのが②と④と⑤です。
私も「今日は〇〇万円勝てたぞ!」と喜んで「これなら△が買えるよなぁ、グシシシシ」なんて思ったりするのですが、トレードの利益を勘定するのは本当に危険です。
なぜなら、逆に損失が出た時に「△が買えたのに・・・」と不要な苦痛を感じることになるからです。
他にも、自分がトレードする上で適切な情報だけを参考にしてトレードすることや、調子が良すぎるときに自分の実力を過信することなんかは、いくらトレード経験を積んでいても注意しておくべきことだと思っています。
半分は翻訳されていない・・・
本書の原著はTools and Tactics for the Master DayTraderという名前で出版されています。
しかしながらこの「デイトレード」、実は原著の半分しか翻訳していないのです。
具体的には原著の第1部に相当する部分が「デイトレード」として翻訳されており、具体的なテクニックについて解説した第2部は割愛されているのです。
その理由として、本書の最後の監訳者のあとがきで以下のように記されています。
第2部で紹介されている事例が全て米国のもので日本の投資家にはあまり馴染みがないこと、また、すべて翻訳すると大部となることなどの理由による
え?という感じではないでしょうか?
おそらく、この本を読んだ人なら「オリバー・ベレスとグレッグ・カプラがどんな手法でトレードしているのか知りたい!!」と思うに違いありません。それだけ説得力のある良書だからです。
だからこそ、本書最後の監訳者のあとがきを読んで落胆するのです。
しかし、実際に原著を読んだ人によると、「手法解説のパートは大したことない」そうです。
実際のところ、私が同じ著者の出しているトレード手法解説書である罫線売買航海術を読んでも、それほど大したことが書かれているようには思えませんでした。
デイトレードは約20年ほどトレードのメンタル本としてトップに君臨していますが、その要因は、原著の中の普遍的な要素だけを翻訳したからではないかな?と個人的に考えています。原著後半の中途半端なトレードテクニックを記載してしまったら、もしかすると本書全体の信頼が弱まっていた可能性も考えられます。
そんなわけなので、どうしても手法が気になる方は、罫線売買航海術を読むと良いと思います。
アマゾンレビューのレビュー
中・上級者向け
しかし、ある程度経験を積んだ人であれば、心に刻むことが多いだろう。
確かに超初心者には何も伝わらないかもしれませんね。
心構えがよくわかる
負けをほったらかしにするのではなく、負けから学び、上手く負けることを心がける。
こういったことが本書から学べた。
プロも負けるんだ・・・ってね。
でも今ならそれが当然だと思っていますし、いかに上手い負け方をするかで勝負が決まることもわかっています。デイトレードがその思考の礎になってくれたんでしょうね。
楽して儲けようと思って株やら FX やら仮想通貨を始めてみたものの、結果が出なくて悩んでいる迷える子羊たちの心を慰めるような本。ただし心が暖かくなっても、財布は冷えっぱなしの本
ただ、メンタルというかトレードで勝つための心構えをしっかりとした上で経験を積まないと勝てないのはトレードに限った話ではありません。
当然読んだだけで勝てるようになるものではありませんが、読んだら頑張ろうという気持ちにはなりますよ。
タイトルを「株と言うババ抜きの勝ち方」にすれば良かったのに。
本書では、勝てないトレーダーに勝てる手法を教えるのではなく、勝つための心構えを教えてくれている。
個人的には、この本を読んだトレーダーの中で勝ち組になる人が増えそうなので、他の人にはお勧めしたくない。
それだけ価値がある本なんですよね。