今回は、私が勝てるようになるまでのお話を詳しくしたいと思います。
私も勝てるようになるまでに本当に多くの紆余曲折がありました。
何をやっても負けてばかりの時もありましたし、ちょっと好調が続くとロットを上げてその後全部相場に持っていかれたり・・・・と辛いことだらけでした。
でも、ちゃんと目標を見据えて続けていけば道は開けます。
トレードを頑張っているけどなかなか芽が出ない・・・と思っている方には参考になる点も多いと思いますので是非ご覧ください。
2008年トレード開始
今からさかのぼること10年以上前に私はFXを始めました。
という軽い思いで始めたのを覚えています。
ただ、「株式取引の経験がある」と言っても、チャートの見方も知りませんでしたし、トレード技術としては全くの初心者とほとんど同じでした。
そんなFXを始めたばかりの私のトレード手法はトレンドフォロー。
レートが急に上げてきたらロング、逆に下げてきたらショート、という超直観的で近視眼的なトレード手法でした。
当然こんなもので勝てる訳がありません。
勝てない中、更に私を地獄に陥れる事件が発生します。
そう、リーマンショック。
リーマンショック発生直後は、相場のボラティリティが今では考えられないほどに広がり、相場が恐ろしいほどに上下しました。
当時、「よく動く=沢山pipsが取れる」と考えていた私は、無謀な取引を重ね、ナンピンやマーチンにも手を出し、ハイレバレッジのトレードを続けては口座資金を飛ばすことを何回もやらかしていました。
もちろん好きで負けていたわけではありません。
「なんで勝てないんだ? 相場は上か下かを当てるだけなのに、なんで負けてばかりなんだ?」
と常に疑問を持っていました。
2009年本格的にトレードを学ぶ
感覚的なトレードでは勝てないことが分かった私は、一旦トレードを休んで、本格的にチャート分析について学ぶことにしました。
書店でテクニカル分析の本を買いあさり、ネットでもFX関連のブログやサイトを読み漁り、1日に5時間以上は勉強をして知識を付けました。
不思議なもので、知識が付くと、自信が付きます。
「沢山知識も付いたし、自分はもう勝てるな」
そう確信した私は、書籍とネットで知った手法を武器に再度FXに参戦。
が、1か月後、私の心はズタボロになっていました。
今思えば当然なんですが、「知識がある=勝てる」というわけではありません。
検証もしていなかったし、メンタルの重要性にもそれほど気づいていなかった当時の自分が、トレードで利益を出せる要素は一ミリもなかったのです。
でも「自分は勝てるはずなのになぜ勝てないんだ?」という盛大な勘違いのおかげで、常にイライラしていました。
マウスをぶん投げたり、モニターにパンチしてノートパソコンを壊したりと荒れた生活を送っていました。
そんな時、ネットのコミュニティで知り合ったトレーダーのAさんと仲良くなります。
その人も当時は勝ち組ではなかったのですが、私よりもトレードについて深く知っていたので、色々と教えてもらっていました。
2010年トレード塾に入る
全然勝てるようにならず、「もうトレードなんて辞めようかな」と考えていた2010年1月。
Aさんから連絡が来ます。
一緒に入らない?
Aさんがその塾に入るというので、私も一緒に入りました。
これが私のその後のトレード人生を大きく変えるきっかけとなりました。
その塾では、マンツーマンでトレードを習う今でいう「ライザップ」的な要素を含んでいました。
講師から直接トレードの基礎的なことを習って、一緒に検証して、宿題をもらって、定期的に実際にトレードした所を一緒に見直して考えていく・・・。
教えっぱなしではなく、生徒の性格や考えに合わせてトレード手法などを一緒に組み立ててくれたり、悩み相談に乗ってくれたり、とかなりキメの細かいサービスの塾でした。
私も最初は半信半疑で入った塾でしたが、講師の方々が本当に稼いでいる人たちで、しかも親身になって教えてくれていたので、モチベーションを崩さずに学び続けることができました。
トレード塾で習った具体的なこと
トレード塾で習った具体的なものは以下の通りです。
- 資金管理方法
- 確率的思考法
- メンタル管理法
- ダウ理論を始めとした相場分析方法
- トレード手法
こう挙げていくと、大したことないようにも見えますが、私自身の性格や生活スタイルに合わせて手法などをカスタマイズしてもらえましたし、ここで習ったテクニカルの考えが今でも活きています。
特にダウ理論は、それまでは上か下かしかわからなかった自分には斬新でした。
ただ、理屈はわかっても実践ではチャートが見えなくなります。
後になって相場が動いてからならわかるけど、リアルではわからないんですよね。
そういった悩みを解決するために、自分の裁量が入らないラインの引き方を学んだことが大きかったと思います。
裁量が入らないということは、「このラインで大丈夫かな?」という悩みや迷いがなくなる。
トレードでは、迷いや悩みが無くなるだけで、大きく優位性が増すのです。
本当に役立つノウハウを学べたので、今思っても塾に通ってよかったと思っています。
そのおかげで徐々にトレード成績が好転しました。
2011年脱サラそして専業トレーダーに!
塾に入っていた1年間で、私のトレードは大きく変わりました。
勝ち組トレーダーから直接、細かいところまで手取り足取り習ったおかげで、メキメキと腕を上げて、塾を卒業するころには塾の代金以上をFXで稼げていました。
こうなってくると「FXの専業トレーダーが射程圏内に入ってきた!」と思うのは当然。
私も「このまま月単位で半年以上勝ち続けられたら専業になる!」と自分に目標を課して、実際にそれが達成できたので専業トレーダーになることにしました。
専業トレーダーになってから本当の試練が始まる
ここまでが私が勝てるようになるまで(1回目の専業トレーダーになるまで)のストーリーでした。
本当に大きな転換点はトレード塾でした。
塾のおかげで、普通の人よりも圧倒的に早く勝てるようになったと思っています。
ただ、塾のきめ細かい指導に私は精神的に依存していました。
「変なトレードをしたら先生に注意される!」
という思いもあって、ちゃんとしたトレードや検証を継続できていたのです。
ですが、会社を辞めた当時はそんなことには気づかず、全部自分の実力で勝てるようになったと勘違いしていました。
この勘違いのおかげで、専業になって苦労するとも知らずに・・・・。
2011年8月に専業トレーダーになってから
FXでコンスタントに勝てるようになってから、調子に乗って会社を辞めて専業トレーダーになることにしたわけですが、会社を辞めるとなると生活が一変します。
特に私は会社の寮に住んでいたので、退社に伴って寮を引き払い、新居を見つけ、家電家具をそろえて・・・のスタートとなりました。
そしてようやくネット回線もつなげで晴れの専業トレーダーデビュー。
そう思って新しく買ったトレード用の机と椅子の前に座ったことを今でも覚えています。
損切りの精神的ダメージが大きい
このような経緯で専業トレーダーになりましたが、トレード中に違和感を感じることが多くなりました。
兼業トレーダーの頃であれば何とも思っていなかったレベルの金額であっても、専業になった途端、重く重くメンタルにのしかかってくるのです。
その要因はやはり「月末に給料が振り込まれないこと」。
加えてそれまで給料から天引きされていた税金や健康保険を支払わないといけないこともあって、お金の勘定に対してかなり敏感になっていたからでした。
当然専業になる前の段階でしっかりと生活費を準備していました。
しかし現実に預金口座がガンガン減っていくのを見ると、それがストレスとなってトレードにも影響が出てきたのです。
その結果、徐々にトレードをするのが辛くなりました。
「何やってもダメ。勝てない。」
自分の人生の中で一番つらかったです。
この時の詳細については以下の記事をご覧ください。
2013年敗北宣言
専業トレーダーになった途端に調子が崩れてしまった私。
何とか軌道修正しようと低ロットのトレードで仕切り直しをしようとしたり、新しい手法に切り替えるために検証したり・・・と色々と藻掻き苦しみました。
しかし、相場の神は微笑んでくれません。
自分がエントリーするとすぐに逆向きに進んでばかり・・・。
結局、トレードを継続しても資金を上手く増やすことができず、切り崩した貯金も底をついてきたので、2013年初めに専業トレーダーを諦めることにしました。
正に敗北宣言です。
「もうトレードしなくていいんだ!」と心の底から思えました。
あんなに憧れていた専業トレーダー生活でしたが、1年半ほどで幕を閉じました。
今思えば、専業トレーダーになるには早すぎたのでしょう。
ちょっと勝てるようになったから・・・と調子に乗って、会社を辞めてしまったのが悪かったのです。
- もっと沢山のトレード経験を積む必要があった。
- もっと検証する必要があった。
- もっと相場について考える必要があった。
- もっと苦しむ必要があった。
今はそう思います。
2013年~アルバイト生活
専業トレーダーを諦めてすぐにアルバイトを始めました。
就職活動についても考えたのですが、とりあえず生きていくための資金が必要です。
そんなこともあって肉体労働系のバイトを始めました。
トレードがしたいです!
バイトを始めてからしばらくして、バイト生活にも慣れてくると、やはり相場のことが気になり始めました。
この時は、新たな就職先について考えていたのですが、やはり「専業トレーダーに戻りたい」という思いが徐々に強くなってきました。
結局、専業を辞めてから3か月後、私はアルバイトをしながらトレードを再開したのでした。
自分を追い込むために・・・。
スイングトレードからのスタート
トレードを再開する際に、「もう一度トレード塾に入りたいなぁ・・・」と思いましたが、生活がキツイ中でトレード塾に入るお金はありません。
それでも何かアドバイスが欲しくて、かつてお世話になって塾の先生にコンタクトを取りました。
その時、先生から「トレードを再開するならスイングからが良い。」というアドバイスをもらって、スイングトレードから再開することにしました。
理由は、相場の大きな流れを掴む練習になるし、デイトレよりもは勝ちやすいから。
その言葉を信じて、また兼業トレーダー生活がスタートしました。
徐々に調子が戻る
一度「敗北宣言」をして相場から離れた自分が一体どこまでやれるか?
そう思いながらのトレード復帰。
取引ロットは1000通貨。
4時間足を使った最も基本的なライントレードに戻って再スタート。
トレードしたら必ずトレードノートにまとめて、休みの日や時間のある時に必ず検証。
多分、平均して1日6時間以上は検証していたと思います。
そういった努力が徐々に実を結んで、トレード再開から半年後にはそこそこ勝てるようになりました。もちろん1000通貨なので大した金額にはなりませんが、それでも自信につながりました。
2014年ロットを上げ、1時間足に変更
4時間足、1000通貨のトレードで自信を取り戻した私は、2014年より1時間足に変更し、徐々にロットを上げていくことにしました。
手法自体は全く同じ。
なのにロットを上げると、どうしてもチキン利食いをしてしまったり、エントリーを見送ってしまったり・・・といった事象に悩まされました。
しばらくは月単位で勝ち負けの波がありましたが、やはり半年もすれば安定してきました。
それ以降もトレードを継続して、2014年の終わりごろには、月に5~6万円くらいの利益を出せるようになっていました。
トレードでも利益を出せるようになったので、少し時間の融通が利くバイト先に変更しました。
当時、人生の闇の中にいた自分と結婚してくれた妻と、妻の両親には本当に感謝しています。
2015年デイトレ復帰&100万円チャレンジ
2015年に入ると、現在と同じ5分足を使ったデイトレもスタートしました。
私の性格なのかどうかはわかりませんが、なぜか時間軸を変えるとトレードの調子が崩れます。デイトレに移ってもやはり最初の1ヵ月は負け越しましたが、コツを掴んでそれ以降は安定してきました。
そこで自分の実力を試すために10万円を100万円に増やす「100万円チャレンジ」をすることにしました。もし、本当に100万円に増やせたら専業トレーダーに復帰することを報酬にして・・・。
そして、これまで培ってきたトレード技術、資金管理術、メンタルを総動員して頑張った結果、なんと8か月後に100万円を達成!!
2016年2度目の専業を視野に入れつつ・・・
100万円チャレンジに成功した!
・・・と浮かれていた私ですが、冷静になって考えれば10万円を100万円に増やしただけに過ぎません。
これでは生活することはできません。
この厳しい現実を知って冷静になり、専業トレーダーになる考えは棚上げにしました。
しばらくはバイトとFXを兼業して、バイトで最低限の生活費を稼ぎ、FXで口座資金を増やすことを当面の目標としました。
専業トレーダーになんていつでもなれるんです。
だったら、もっともっと資金を増やして、自信をつけてからでも遅くはない!と思ったのです。
2017年月単位で負けなし
翌年2017年は好調な1年でした。
なんと月単位のマイナスもなく、週単位でもほとんどがプラスだったのです!
少しずつロットも上げて、専業になったばかりの時以上のロットでも勝ち越せるようになっていました。
この時点でかなり自信がついていたので、専業になるために徐々にアルバイトの頻度を下げていきました。
2018年再び専業トレーダーに返り咲く
そして2018年、再び専業トレーダーに戻りました。
バイトと並行しながらトレードを続けて、再び専業に・・・。
正に執念の2度目の専業です。
途中で先の見えない中、「これからどうしよう」という考えもありました。
将来が不安過ぎて夜眠れず、涙したこともありました。
それでも2013年から丸5年間頑張り続けて、ようやく2回目の専業になれたのです。
幸いなことに2度目の専業になってからは調子を崩していません。
それまでの経験が糧になっているんでしょう。
今思えば、1度目の専業は時期尚早でした。
本当の実力が伴っていないのに、調子に乗って専業になっただけでした。
しかし2度目は違います。
トレード歴は10年ありますし、知識も技術も経験もあると自負しています。
今後も調子が狂うことはあるでしょう。
しかし、今の自分なら対処の仕方や相場との距離の取り方もわかっています。
きっと、これから長く専業生活ができると思っています。