相場の高値や安値(波・スイング)を見極めるテクニック

前回の記事では、ダウ理論をベースとしたトレンドについて解説しました。

 

ダウ理論を利用するトレンド判定には、相場の波(スイング)を見つけられるようになる必要があります。

しかし、相場の波の見極め方は人によって違いがありますし、慣れも必要です。
そのため、「一体波って何なの?全然分からねぇよ!」とつまづいてしまっている初心者さんも多いのです。

そこで今回は裁量判断なしでもできる相場の波を見極める方法をご紹介します。

主観的な判断が難しいと思う方や、その時の気分や精神状況によって波のとらえ方が変わるという方はぜひ参考にしてください。

クマ君
待ってました!

相場の波(スイング)が見えるようになるメリット

まずは相場の波が見えるようになるメリットについて解説します。

相場の波が見えるメリットは2つあります。

相場の波が見えるようになるメリット
  1. ダウ理論のトレンドが見えるようになる
  2. サポートライン・レジスタンスラインが見えるようになる

ダウ理論もサポレジラインもチャート分析をする上ではとても大切な要素です。

つまり、言ってみれば、相場の波が分からなければ、ダウ理論のトレンド判定も注目されやすいサポレジラインも見えてこないということになります。

例えば、下のチャートのように相場の波を理解することができれば、

そこからサポレジラインやトレンド状況も必然的に見えてくるのです。

これらは相場環境を読み取る上でとても大事な要素ですから、波を読み取れるスキルがどれだけ重要かが分かりますね。

アマギ
相場の波を読み取ることは、本当に大事なことなんですね

相場の波を見極めるためのテクニックを解説

それでは本ページの本題である相場の波の見極め方の解説です。

一般的な解説では、「目立った高値安値を意識しましょう」というものばかりで、抽象的なものばかりです。いざやってみると人によって全く違う波が描かれることが多いはずです。

そこで、ここではかなり実践的かつ具体的なやり方をご紹介していきます。

1.ローソク足の本数で決める

「ローソク足の陽線や陰線が○本以上連続したらそれを一つの波とする」という考え方です。
とてもシンプルですが、このやり方を取り入れている人も多いです。

例を挙げましょう。
下のチャートをご覧ください。

このチャートについて「陽線が3本以上連続したら上昇の波」「陰線が3本以上連続したら下降の波」と定義して波を描いたのが下のチャートになります。

クマ君
すごい!ローソク足だけで波が書けるモノなんだね!

アマギ
そうだよ。難しく考える必要なんて無いんだ。

このやり方の問題点としては、何本陽線や陰線が連続したら波が変わるかを決める必要があることが挙げられます。個人的には3本以上が丁度良いと思いますが、2本という人もいます。

また、長大陽線や長大陰線が1本だけ出た場合はどうするか?などについては裁量が求められます。

2.ジグザグを利用する

MT4にはZigZagというインジケーターが入っています。

このインジケーターは、相場の波を自動で描画してくれるスグレモノです。
実際に表示させたのが下のチャートになります。

クマ君
これ自動でラインを引いてくれるの?
超便利じゃん!早く言ってくれよ!
コレがあれば最高じゃん!

アマギ
そんなに喜びすぎるな。
Zigzagは相場の波を読むのは便利だし客観性も高いけど、リペイントする事だってある。万能じゃないけど、参考になるのは間違いないね。
ダウ理論に苦手意識があるなら使ってみると良いよ。

 

ジグザグはスイングを見極めるのが苦手な人にとってはかなり重宝するインジです。
しかし、上昇の流れが完全に終わったことが確定するのは、次の下落の流れが終わった時になります。

Zigzag系のインジケーターは沢山ある

ジグザグ系のインジケーターは他にも沢山あります。

以下のサイトで様々なジグザグと類似のインジケーターを公開していますので、参考にしてみると良いでしょう。

MT4インディケーター貯蔵庫「ジグザグ系」

クマ君
何だか似たようなインジが沢山あるね。

アマギ
それだけ人気が高いって事だと思うよ。
ジグザグ系は賛否両論あるけど、完全無裁量で自動でスイングが見極められるのは便利だもん。

3.オシレーターを参考にする

最後に、オシレーターを利用した波の見極め方をご紹介します。

オシレーターは、決まった値を上下します。
その性質を利用して波を描くのです。

 試用するオシレーターは、しっかりと上弦や下限まで進むものが良いです。
ストキャスティクスやRCIがオススメです。(RSIは非推奨)

それでは、RCIを使った例で解説していきます。
とりあえず、チャートにRCIを表示させましょう。

注目するのは、RCIが上限や下限に到達したポイントです。

ポイント
RCIが上限に到達したら、次に下限に到達する前までの間で、最も高いレートを付けたローソク足に縦線を引きます。

RCIが下限に達したら、次に上限に達する前までの間で、最も低いレートを付けたローソク足に縦線を引きます。

これをやると、下のようになります。

ここまで出来たら後は簡単です。
縦線を引いたローソク足同士を結んでいけば、自動で相場の波が出来上がってしまいます。

クマ君
こういうやり方もあるんだね。
っていうか、オシレーターをこうやって使う方法があったなんて驚きだよ。

アマギ
そうだね。
あまり知られてはいないんだけど、無裁量で相場の波を見極められるテクニックとしては優秀なんだ。
もちろんコレもパラメーター次第で多少波は変わってくるんだけどね。

次の波の始まりが分からないと今の波の終わりは分からない

以上、相場の波を描くためのテクニックの解説でした。

できる限り裁量を入れずに客観的に波を描くことを条件に解説しましたので、苦手意識を持っている方はぜひやってみてください。

最後に重要な事を書きますが、どんな波の見極め方であっても、現在の波が終わるのは、次の波の始まりが明確になった時です。

当たり前ですが、現在の波の終わりはいつなのかは分かりません。
次の波が始まったことが確認できて、はじめて波の終わりが分かります。

前述したようにZigzagがリペイントするのはこのためです。

波の描き方と性質をしっかりと理解して、実際に練習してみてください。

もっとも重要なことは、基準を持つこと

今回の記事では相場の波を捉える様々なテクニックをご紹介しました。

これだけ波の捉え方を知ると「どれが一番いいのか?」という問題に差し掛かります。

結論としては波の捉え方に正解はありません。
大切なのは、自分なりの波の捉え方を確立することにあります。

トレードする時の気分次第で波の捉え方が変わっていたら意味がありません。

毎回自分なりのやり方で基準となる波を捉えること。

これが最も重要です。

アマギ
自分の納得いくやり方を突き詰めていこう!

 

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