あなたはトレードに「こだわり」を持っていますか?
人は色々なことに「こだわり」を持ちます。
それがあなたの魅力であり、個性であり、強みにもなります。
「こだわり」は大事なことですが、トレードに関するすべてのことにこだわりを持っていると大怪我します。
- せっかく学んだことを使いたい
- 今のポジションを何とか救いたい
こういったこだわりを持つと、大損に繋がる可能性も大きいです。
今回はトレードにおける「こだわり」に関して、特に「こだわるべきでないこと」を考えていきたいと思います。
自分のポジションにこだわるな!
自分が持ったポジションに対してこだわり過ぎると、ロスカットが遅れる(あるいは出来ない)原因となります。
特にいつもよりも多いロットのポジションや、自分的に「勝てる!」と思いたいポジションなんかはそうなりがちですよね。
一般的に「バカな子ほど、手のかかる子ほど可愛い」と言いますが、FXのポジションを可愛がってはいけません。
例えば、なんとしてでも勝ちたいポジションであっても、どんなに自信があるポイントであったとしても、情を持ってはいけません。
相場には何事も起こりうる「リスク」があります。
なので、さっさとロスカットして次に備えましょう。
ロスカットしたら頭はスッキリして、それまでなかなか切れなかった自分があほらしく感じるはずです。
ファンダメンタルズにこだわるな!
個人的には、デイトレやスキャル、ポジション保有期間が数日レベルのスイングレベルなら、ファンダメンタルズ派ほぼ不要だと思っています。
経済指標・各国の政策・要人発言などのファンダ要因は確かに相場を動かします。しかし、その内容にこだわりを持ってしまうと、フラットな目でチャートを見ることが難しくなります。
経済指標で良い数値が出ても実際に相場がどのように反応するのかは誰にも分かりません。
数字自体は良かったとしても、それを解釈するのは市場参加者。
もしかすると既に価格に織り込み済みだったら、利益確定で下げるだろうし、そうでなければ素直に反応する・・・・。
長期的にはファンダメンタルズで相場は動きますが、短期的にはこだわらない方がトータルで勝ちやすいと思います。
あまりこだわりを持ちすぎると、裏切られた感満載となりロスカットするのに必要以上のストレスになります。
ファンダメンタルズにこだわり過ぎないようにしましょう!
インジケーターにこだわるな!
FXを勉強し始めた人が気になって仕方がないのが「インジケーター」です。
ブログなどを見て回り「勝ち組」らしいトレーダーがオススメするインジとパラメーターをチャートにセットて、これで勝てるはずだ!と、意気揚々とポジションを取ったことがあるのは私だけじゃないはず。
ですが、インジケーターはあくまでも過去の値動きを加工して表示したものに過ぎません。
次の瞬間の値動きをピタリと当てるもではないんです。
チャートを見ても確実に当てることは不可能ですし、インジケーターに予測能力なんてものはありません。
インジケーターの知識が伴うにつれ、それらを使いたくなるのは当然の気持ちだとは思います。
テクニカルのちょっとした専門用語を知ったら、そこに優位性が隠されていると信じたくなるもんです。
でも、「このインジや期間じゃないとダメ!」と言うものはありません。
ましてや数値はいくつがいいのかなどは更にどうでもいいです。
それらにこだわっても迷宮に入り込むだけで、正解を求めれば求めるほど無駄に聖杯を求めて時間を浪費するだけです。
インジケーターを使うことがダメとは言っていません。
それらはあくまでもトレード用のツール。
しっかりと使いこなせるレベルにならないと、インジケーターに使われる側になりますので要注意ですよ。
短期間の収支にこだわるな!
どんな手法・ルール・考え方でトレードをしていても、一定期間の落ち込みがあります。
これをドローダウンと呼びます。
自分の手法と相場の値動きが一時的であっても合わない時ってあるんです。
そんな相場と合うと、スキャルピングでも一日単位で負けることも出てきます。
嫌な気持ちで終わることになるでしょう。
トレード回数が少ないデイトレなら、負け越す日はもっと増えるでしょう。
負けたら悔しい気持ちが出てきて、「取り返したい」という気持ちが湧いてくるのは当然の感情です。それを否定することはできません。
でも、「損失を取り返したい」という個人の「こだわり」のためだけにねじ込まれたポジションは、大概悪影響を与えます。
例えその日を乗り切れたとしても、近いうちに大怪我となります。
他人の言うことににこだわるな
相場について、色々な報道があります。
有名なアナリストや経済学者が「こうなります」と言っても、「ふ~ん」程度の情報として取り扱うようにしています。
例えば自分がドル円の買いポジションを持っていたとしてます。
たまたまテレビで見たニュースで、アナリストがこれから「ドル円は下げるでしょう」と言うのを聞いたら、あなたはどうしますか?
「それはいけない!」と思ってドル円のロングポジションを手仕舞うのはダメです。
トレーダーは、自分のポジションについては他人の言うことに従ってはいけません。
従うべきは自分のルール。
例えいつも見ているブログを書いている人が「ドル円下げますよ!」と言ったとしても、自分の考えは変えずに、予め決めた優位性のあるルールに従うようにしましょう。
「分かること」にこだわるな!
「分かりたい、理解したい」というこだわりは誰にでもあるのです。
これがあるからこそ、人間はここまで発達してきたはずですし、学べば学ぶほど理解は深まります。
「学べば学ぶほど理解が深まる」のは、多くの分野で当てはまりますが、トレードにおいては少し異なります。
トレードにおける学習の特殊なところは「学べば学ぶほど、結局のところ完全に分かることはできない。」という点を「理解していく」ことです。
究極的には「分からない。」わけです。
相場を完全に当てられるような商材なんかが売れていますが、そんなのインチキです。
でも、初心者はそういった誇大広告につられて購入して、「勝てない!」と絶望する・・・・。
クソ商材を買って、色々と手法を検証して実戦の経験を積む中で、本当の意味で「相場は分からない」という事実を理解する。
何だか最初に戻ってきた感じですが、これこそが真のトレーダーの考え方と思います。
無知の状態から、希望を持って色々とめぐりにめぐって、最初の状態にたどり着くんです。
無駄なこだわりは損失の素
今回の記事ではトレーダーにとって不要な「こだわり」についてまとめてみました。
個人的な意見ですが、トレードを始める人ってこだわりが強い人が多いような気がするんですよね。
「自分で稼ぐ力が欲しい」とか、「今後に備えて」と考えてトレードを始めるのであれば、当然色々とこだわってくるはずですから・・・。
なので、トレードを学習していくと必然的にこだわりが出てくると思います。
ですがそれらの多くは無意味なものかもしれません。
無意味ならまだいい。
結果としてトレードに悪影響を与えるものも多くありますから、無駄なこだわりについては、早めに取り去るようにしておきましょう。
だから面白い。