私がチャートを使って相場分析する上でで最も重要視していることがあります。
それは自分のルール内で「正確な波を描く」と言う事。
これをやらなかったら、相場の流れやダウ理論を背景としたトレンドも把握できません。また、どのレートあたりで仕掛けるかのシナリオも立てられません。
もし「波を描くことなくトレードをしたら?」と言われたら、トレードするのが嫌になるでしょうし、そもそも戦略が思い浮かびません。
波を描くことそれくらい重要で、相場分析をやる時に一番最初にやるべきことなのです。
そこで今回は、波を捉えることの重要性について語ります。
波を構成する高値と安値の重要性
トレーダーであるなら、多くの人がこう思うでしょう。
しかし、「なぜ相場は波を描くのか、ジグザグに動くのか」。
当たり前に言われていることについて、更に深く考えていくことで、見えてくる事実もあります。
点から線、線から波へ
チャートとには横軸(時間)、縦軸(価格)があります。
言ってみれば、チャートとは価格と時間の関数なわけです。
チャート上には特定の時間に生じた高値・安値(スイングハイ・スイングロー)という「点」が存在します。
これらの点と点を結べば線になります。
線と線と結ぶと波が生まれます。
直線的な線を結んで波ができて、波がつながればジグザグ構造になります。
小さな点からジグザグの波が生まれるのです。
この波を適当に考えている人が多いのですが、最小の「点」の定義から決めて、そこから組み立てなければ精度の高い緻密なジグザグ構造の波は描けません。
そのすべての始まりが高値・安値です。
こんな事実があるのみ関わらず、相場の波を構成する最小単位である「高値と安値」について曖昧な解説ばかりなのが現状です。
なぜチャートを見ていてイライラするのか
あなたはこれまでにチャートを見ていてイライラした事はありませんか?
- 負けが続いているからイライラする。
- 何をやっても勝てないからイライラする。
- どこで入れば良いのか分からないからイライラする。
- 反発したポイントで入れなかったからイライラする。
- エントリーしてもすぐに損切りに当たって、またエントリー方向に動いたからイライラする。
このようなイライラの根拠とはいったい何でしょうか?
それは、チャートを読めないからです。
- 今は売りと買いのどちらが優勢なのか
- どれくらいの勢いがあるのか
- どのあたりで止まりそうなのか
- どういったところを狙っていけば良いのか?
イライラする一番の理由は、相場だけでなく自分自身も何をすることがベストか分からず、ただ藻掻いて損失を出し続けているからです。
この状態を解決する方法は一つしかありません。
波を描く事です。
こうすることで、相場の方向性が見えてくるのです。
波を描く一番の理由
もし現在のレートが、過去に一度も付けたことが無い所に位置していなければ、チャートの左側には現在のレートを包む波が常に存在することになります。
特にFX市場は新安値や新高値を更新することはごく稀ですので、ほとんどのケースで「現在のレートは過去に付けたレートのどこかにある」と言えます。
その中で、現在のレートはどのあたりにあるのか?
これを知るために波を描きます。
相場にはトレンドとレンジがあります。
しかし、大きく見れば相場はレンジであり、トレンド中です。
例えば、過去の最高値と最安値の観点から見れば、現在のレートがその中にあればレンジの範囲内です。
また、時間軸を変えて分析していけば、必ずどこかの時間軸で現在がトレンド相場となることがあるでしょう。時間軸を変えれば、現在は上昇トレンドにでも下降トレンドにもなるのです。
要はどこの波からどの波を見ているかなのです。
現状は、どのスイングの中にいて、どのフレームから見た場合トレンドであるのか。
曖昧さを限りなく排除して、より詳細な値に対する現段階(チャート右端)の状況を知るために波を描くのです。
この状況を知ることで初めて戦略が出来上がり、戦略上狙おうとしている波を「待ち」そして「狙う」事ができるようになるのです。
波が分かるとトレードが楽しくなる
私の教材を購入された方からよく頂く感想があります。
「波を描くのが楽しい」です。
それはなぜでしょうか?
簡単です。システマチックにスイングハイとスイングローが分かって波も描けるので、イライラする要因が解消されるからです。
そして自分の描いた波から想定を立ててトレードする。
これを繰り返すことで優位性のあるトレードが継続できて、結果として勝つのです。
私の波の描き方について
前述の通り、私はスイングハイとスイングローをとあるルールに基づいて「裁量が無い形で」描いています。
「大体こんな感じかなぁ・・・」ではないんです。
「これしかない」と考えてスイングハイとスイングローが決まって、そこから波を描きます。
私のルールなら、いつ、どんな精神状況でも、5年後でも10年後でも同じ波が描けます。
このメリットは計り知れないくらいに大きく、常に自信をもって、ブレないチャート分析ができるわけですね。
自信があれば、損切りになったとしてもメンタルはぐらつきません。
常に同じチャート分析が出来るのであれば、過去検証で得られた統計結果も今後のトレードの参考として使えます。
この考えに至ったのが名著テクニカル分析の迷信を読んでからでした。
私もそれまでは「感覚」に頼っていたところが大きかったのですが、この本は、自分の中に合ったモヤモヤを突き止め、解消する手立てを教えてくれました。
このおかげで私のトレードに対する姿勢と考えが大きく変わりました。
今では、高値や安値を定義して波を描くことを教えない人は胡散臭い人と思うようになりました。
もしあなたがライントレードを実践しているのであれば、軸となるスイングハイとスイングロー、そして波の描き方について完全無裁量で出来るようなルールを作ってください。そこから分かること、見えることが必ずあるはずです。
実際の所、私の出した教材を学ばれた方からは、「波を分析するのが楽しい!」「自信を持ってトレンド判断できるようになった」「こんなやり方あったんだ!」といったコメントを頂いています。
ジグザグとは全く違うトレンドの波を描く方法を知りたい方は、以下からご覧ください。