トレードで絶対に避けたいのが「破産」です。
トレードはお金を使ってお金を稼ぐビジネスですから、破産してしまうと資金がなくなる上にトレードすることすらできなくなるという窮地に陥ってしまうのです。
今回は破産を避けるための資金管理方法について解説します。
トレードの許容リスクを小さくする方が良いとされる根拠
1回のトレードにおける許容リスクは、一般的には0.5~2%程度が良いとされています。
これには何か根拠があるのでしょうか?
この根拠として挙げられる一つは精神的な問題があります。
1回のトレードの許容リスクが大きいほど、負けが続いた時の損失は大きくなります。大きな損失を出すと、トレードをするのが嫌になったり、ルールを破ってしまう可能性が高まります。
そのため、1回のトレードではリスクを取り過ぎないようにした方が良いという理由です。
そしてもうひとつの根拠として言えるのが、本ページの主役となる「バルサラの破産の確率」です。
トレーダーは、この破産の確率が限りなくゼロになる程度のリスクでトレードしていく事が望ましいのです。
バルサラの破産の確率とは?
バルサラの破産の確率は、
損益比(ペイオフレシオ)
1回のトレードにおける許容リスク(%)
を用いて算出されるもので、この条件で取引を際限なく繰り返すとき、運悪く破産する確率はどれくらいあるのか?を求めるものです。
例えば、1回のトレードにおける許容リスクを資金の10%に固定した時の破産の確率の表は以下の通りとなります。
もし、勝率60%、損益比が1.0、許容リスクを10%で取引した場合は、上の表より破産の確率は1.7%となります。つまり、このルールで際限なく取引を繰り返すと、1.7%の確率で破産してしまうということになります。
では、上の条件で許容リスクだけを5%に変更した場合はどうなるでしょうか?
専用のソフトを使って計算すると、破産の確率は0.03%になります。
当然ですが、勝率と損益比が同じならば、1回のトレードにおけるリスクを下げてやることで破産の確率は下げられます。
そして、破産の確率が0%になることが前提の条件で資金管理を調節していく方が良いのは言うまでもありません。
破産の確率を下げるために
もう一度おさらいしましょう。
破産の確率は、トレードの勝率、損益比、1回のトレードの許容リスクによって求められます。
破産の確率を下げるためには、
- トレードの勝率か損益比を上げる。(期待値を上げる)
- 1回のトレードのリスクを下げる。
のどちらかです。
勝率をそのままで損益比を上げたり、損益比をそのままで勝率を上げるというのは非常に大変ですが、トレードのリスクを下げるというのは非常に簡単です。
トレード手法にエッジがあれば、リスクを取れば取るほど大きな利益が出せると思われが ちですが、必ずしもそうなるとは限りません。
逆に破産する可能性も出てくるということを心に留めておいて損はないでしょう。
破産の確率が0%になるようにリスクを調節してトレードすることで、精神的にも安心してトレードを続けられるようになると思います。
FXのレバレッジ規制前は、定期的に数ヶ月で数万円を数百万、数千万円に増やした人が出てきてたけど、その人達の多くは破綻していったんだ。
リスクの取り過ぎは本当にキケンだから、変な欲につられてロットを上げすぎないように注意しよう。