トレードにおいて、常に頭に入れておくべき事は水平線です。
今回は水平線の基本的な考え方について解説していきます。
水平線に当たったら一度は止まる、抜けたらブレイクする
水平線に対する基本的な認識は「水平線に当たったら一度は止まる、抜けたらブレイクする」です。
そもそも水平線とは、買い手と売り手の攻防が起こることが考えられるレートです。
そういったレートに近づけば、とりあえず一度止まる事が多いのです。
もちろん、強烈な買いや売りが入った場合は、チャート上に大陰線や大陽線が出現して水平線の存在がなかったかのように振る舞うこともあります。
しかし、基本的な水平線が引けていれば、多くの場合で水平線にレート当たったら、止まることが本当に多いです。
買いが強ければ上昇、売りが強ければ下落
まずは価格形成のメカニズムについて簡単に説明していきます。
これは至極単純で、
- 買い手の資金量が売り手の資金量を上回れば価格は上昇する
- 売り手の資金量が買い手の資金量を上回れば価格は下落する
- 買い手の資金量と売り手の資金量が拮抗していれば価格は停滞する
というものです。
これがいわゆる、トレンド・レンジの概念の基本となります。
買い手と売り手の需給関係のバランスが均衡し、値動きが停滞している状態がレンジ相場。
一方で買い手と売り手の需給関係のバランスがどちらか一方向に偏ってる状態がトレンド相場ということになります。
チャート上から買い手と売り手の需給関係を読み解く
チャートを読み解いていく上で、買い手と売り手の需給関係を意識することは非常に重要な要素です。
図で見ていきましょう。
レンジ期間
最も需給関係が把握しやすいのは、レンジからトレンドへ移行する局面です。
上の図で、赤線と青線の間にレートにある期間は、売り買いが拮抗しているレンジ相場になります。
レンジ相場の中では、赤いラインのサポートを壁にロングしている買い手と、青いラインのレジスタンスを壁にロングしている売り手が攻防をしています。
このときは売り手の資金量と買い手の資金量が拮抗していますから、価格は大きく動くことはなく、結果としてレンジ相場を形成します。
レンジからブレイクアウトへ
その後、紫の○の時点で買い手の資金量が売り手の資金量を上回り、青いラインを上抜いてきました。攻防に決着がついた瞬間です。
赤線付近で買った人たちは、攻防に勝利したわけですから、さらなる利益を追求してポジションを保有したままです。
一方で青線付近で売った人たちは、攻防に敗北しレジスタンスの青いラインを抜かれたわけですから、負けを認めて売りポジションを決済します。(つまりロングする)
そしてさらに、レンジの攻防に決着がつくのを待っていた新規プレイヤーが、紫の時点で買いが勝ったのを見て、さらなる買い手として参戦してきます。
このような経緯でレンジからのブレイクアウト、つまりトレンドが発生するのです。
実際のチャートで確認しよう
このチャートの真ん中ほどまでは赤いラインがサポートライン、水色のラインがレジスタンスラインとして機能しています。そしてレートはこの間を上下しており、正にレンジ相場となっています。
しかしこの間にも相場は徐々にエネルギーを蓄積しています。
なぜなら、水色と赤色のレート付近には沢山の注文が集まっているからです。
そしてチャートの右側で大陽線が連続してブレイク。
この時はファンダメンタルズのニュースがきっかけでした。
その後は少し戻したものの、売り手側がポジションを投げ、新規にロングポジションを取った人たちが多くなったために価格はグングン上昇して行きました。
その一方で、ライン付近で目立ったヒゲを付けてくると反発する可能性が高くなります。
まとめ
今回はラインの基本的な考え方について解説しました。
基本的な考え方は「水平線に当たったら一度は止まる、抜けたらブレイクする」です。
レンジ相場であれば水平線で反発しやすいですが、続けば続くほどブレイクする可能性も上がってきます。これらを見極めるためには、ライン付近での市場参加者の考えを読み取り、それが反映されるローソク足のプライスアクションを理解する必要があるのです。
このように、買い手と売り手の需給関係を意識してチャートを読み解いていくと、一見ランダムに動いているように見えるチャートが、特定の局面では根拠を持って非常にロジカルに動いていることがわかります。
この局面こそが、多くの場合におけるトレードポイントであり、確率的な優位性が高い、いわゆる期待値プラスのポイントとなるわけです。
コレが基本です。
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