【徹底解説!】FX市場の時間帯ごとの癖について解説!

外国為替市場は、地球が回るのと同じように、取引が活発となる国を変えながら24時間止まることなく動いています。

1日の始まりは日付変更線に最も近いニュージーランドから始まり、オーストラリア、日本、香港、シンガポール・・・というように時間の流れとともに取引の中心となる国が少しずつ変わっていくのです。

そこで今回は三大市場であるオセアニア・アジア時間、欧州時間、ニューヨーク時間とそれぞれの動き方の癖について解説します。

外為市場はメインとなる市場がコロコロと切り替わる!

下の表では日本の時間で見て、どのように市場が切り替わってきているのかを示しています。(この表は冬時間を元にしていますので、サマータイムの時期は1時間早まります。)

黄色いところがその国で活発に取引されている時間帯で、赤いところはオセアニア・アジア市場と欧州市場が重複する時間帯と欧州市場とニューヨーク市場が重複する時間帯を示しています。

ポイント
オセアニア・アジア市場とは、日本を中心としてオーストラリアやアジアでの取引が多くなる時間帯、欧州市場はイギリスを中心としてヨーロッパでの取引が活発になる時間帯、そしてニューヨーク市場はアメリカでの取引が活発となる時間帯のことを言います。

このように、外為市場は大きく3つの市場に分類する事ができます。

各市場では取引額や取引されやすい通貨も違うため、各通貨ペアの値動きにもその差が見られます。

また、上の表で赤く示した市場の切り替わりの時間帯は、多くのトレーダーが参加する時間帯で、多くのお金が動きますので、相場に動きが出やすいのが特徴です。

アマギ
赤く示された時間帯は、トレンドが出やすい時間帯です。
この時間帯を狙って取引する手法も沢山ありますね。

三大市場の取引量

三大市場・・・とは言いますが、その取引量は国によって全く違ってきます。

下の表はウィキペディアに掲載されているものです。

イギリスが1位で圧倒的です。
そのため、欧州時間はよく動く時間帯になることが多いです。

2位はアメリカです。
基軸通貨を発行する割りには取引量が少なめですね。

3位から5位はアジアの国々が続きますが、3つを合わせると世界シェアは約2割。
アメリカよりは取引額は多くなりますが、アメリカが主戦場となるニューヨーク時間はイギリスでも活発に取引される事が多いので、アジア時間よりも大きく動きます。

取引量はとても重要です。
取引が活発でなければ相場は動きません。いわば取引量は市場におけるガソリンのようなものなのです。

三大市場の特徴

それでは3大市場の特徴について解説していきます。

1.オセアニア・アジア市場

アジア・オセアニア時間
日本時間で8時~17時

 

オセアニア・アジア市場は、日本、香港、シンガポールを中心としたアジアで活発に取引が行われる時間帯です。(別名東京時間とも呼ばれます)

と言っても、取引量はロンドン市場やニューヨーク市場と比較しても小さく、値動きそのものも決して大きくなく、揉み合い相場になりやすいのが特徴です。

ただし、ニューヨーク時間からトレンドが続くと、そのトレンドが継続しやすい傾向にもあります。

オセアニア・アジア市場は、オーストラリアドル、ニュージーランドドル、日本円が比較よく動きます。

特に5の倍数の日付のゴトー日(5日、10日、15日、20日、25日、30日)は、日本企業の決算日であることが多いため、東京市場で比較的大きな値動きが見られることもあります。

◆注意すべき時間

9時55分
9時55分のレートでその日の日本の銀行における仲値が決まります。
仲値とは、銀行の窓口で両替するときのレートです。この時間に合わせて動くこともあるので注意が必要です。

15時
この時間は、東京市場の行使期限のオプションが消滅する時間で、東京オプションカットと呼ばれます。
オプションはあるレートを超えるか超えないかが勝負となりますので、この時間で動くこともあります。

 

2.欧州市場

欧州市場
日本時間で17時~2時(サマータイム時は1時間早くなる)

 

欧州市場は、イギリスを中心としたヨーロッパで活発に取引される市場で、3つの市場の中で最も取引量が多くなります。ロンドンの市場が始まるのは18時からですが、ドイツやスイスはそれよりも早く始まるために、実際には日本時間の16時頃から動き出すことが多いです。

ロンドン市場の特徴は、価格レートが大きく一方向に進む「トレンド」が発生しやすいことです。

今では国としてのイギリスは衰退していますが、イギリスの外国為替取引高は世界一位です。加えて他のヨーロッパ各国でも取引が活発になりますので、欧州時間が一番流動性が高いのです。

これを狙うことで大な利益を出すことができます。

動きやすい通貨は現地通貨であるユーロ、スイスフラン、ポンド等で、欧州時間には重要指標もあるため、指標発表時には大きく動くことも良くあります。

日本時間の夕方からロンドン市場に入っていきますので、日中に仕事をしている人でもトレードしやすい時間帯です。そのため、日本の個人トレーダーから人気の高い市場です。

◆注意すべき時間

1時(サマータイム時は0時)
ロンドンフィックスの時間で、ロンドンの仲値が決まる時間です。

 

3.ニューヨーク市場

ニューヨーク時間
日本時間で22時~7時(サマータイム時は1時間早くなる)

 

ニューヨーク市場は、アメリカで活発に取引が行われる1日の最後の市場です。

この市場開始前の22時30分(サマータイム時は1時間早い)では、基軸通貨である米ドルを発行するアメリカの重要な指標が発表されることが多いため、市場開始前から大きく動き始めることがよくあります。

また、この市場ではアジアやヨーロッパの市場関係者のストップロスや利益確定のオーダーが集まりやすいため、大きくレートが上下することもあります。

この時間帯も日本の個人投資家からは人気が高く、特にロンドン市場とニューヨーク市場が重なる22時辺り(サマータイム時は21時)はよく動くことが多くこの時間帯を狙ってトレードする人が多いです。

◆注意すべき時間

22時30分(夏時間では21時30分)
この時間はアメリカの重要指標が発表される時間です。
特に毎月第1金曜日に発表される雇用統計では大きくレートが動きますので注意が必要です。

0時
ニューヨーク市場のオプションカットの時間です。(夏時間では23時)

 

三大市場の値幅の比較

それでは、三大市場の値幅を比較しましょう。
下の表は、各通貨ペアにおいて三大市場の平均的な値幅(pips)を示しています。

通貨ペア 東京市場 ロンドン市場 ニューヨーク市場
USD/JPY 51 66 59
EUR/USD 76 114 92
AUD/USD 77 83 81
GBP/USD 92 127 99
EUR/JPY 102 129 107
GBP/JPY 118 151 132

クマ君
どの通貨ペアでもロンドン市場が一番動いてるね。

アマギ
そうなんだよ。
日によって違いはあれど、統計的に見れば、ロンドン時間が一番よく動くし、トレンドも出やすいと言えるよ。

 

以上のように三大市場には特徴とクセがあります。

毎日このようになるわけではありませんし、あくまでも傾向ではありますが、各市場の動きの特徴にあった手法を採用することが望ましいのは言うまでもありません。

アマギ
ロンドン時間はトレンドフォローがオススメです。
負けるときもありますが、大きく取れるから美味しいです。東京時間は無理しない方が良いですね。

 

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