トレードの成績を評価するにあたって、勝率はそれほど重要視されていません。
大切なのは期待値が正かどうかだからです。
しかし感情のある人間がトレードをする場合、勝率というものはメンタルに大きな影響を与えます。
勝ちトレードが続けば気分が良くなる一方で、負けトレードが続くとトレードするのが怖くなったり、ルールが信じられなくて暴走したりします。
そういった意味で考えると、勝率はトレードを続ける上での大きなファクターです。
今回は筆者が勝率高めるためにやってきたことを纏めます。
もちろん損益率は下げない方向での努力です。
1.手法の厳選
トレード手法はほぼ無限にあると言えますが、ひとつの手法をしっかりと使いこなせなくてはいけません。
手法はネットを彷徨えば、優良無料関わらず簡単に手に入ります。
でも、手法を知った=使いこなせるという意味ではないのです。
筆者が専業になりたての頃は、トレード手法は2つしか持っていませんでした。
しかし、この2つだけでもしっかりと利益を出せました。
逆に2つだけだったからこそ、手法の検証が効率よく進み、高勝率トレードにつなげられたのだと思っています。
今現在は複数の手法を持っており、スイング用、デイトレ用と使い分けていますが、これらも1年に1つずつ手法として加えていったものであって、一気に増えたわけではありません。
2.エントリーの厳選
デイトレーダーなら毎日トレードして利益を出していきたいと思うのが当然でしょうが、それはかなり難しいです。毎日トレードで勝ち越せるということは、どんな相場でも勝てるという意味ですから。
まずは「毎日トレードして勝つ」という考えを捨てて、トレード手法を厳選して、そのトレード手法の中でも自分が自信のあるポイントだけでエントリーすることが大事です。
そうすれば、必然的にトレード回数が減ってストレスもへりますし、大損する可能性も減ります。
「自分の自身のあるポイント」は、検証によって見つけなくてはいけません。
最初はそのポイントが決して多くなくても、トレードの経験を積みながら、それと並行して検証を続ければ、「勝てる」とわかるようなポイントは広がっていきます。
3.対象通貨ペアの厳選
パソコンのモニターに、沢山の通貨ペアのチャートを所狭しと並べて監視するのは悪くありませんが、高勝率を目指す最初の段階ではあまりお勧め出来ません。
通貨ペアが多くなると、その分だけ集中力が分散されますし、迷いが生じます。
筆者はかつては2通貨ペアだけでした。
そこから徐々に増やして、現在は8通貨ペアでトレードしています。
メインの時間軸が小さくなるほど、多くの通貨ペアを監視するのが難しくなります。
スイング以上なら構いませんが、デイトレードならばある程度通貨ペアを絞ったほうがいいでしょう。
まずは少ない通貨ペアで勝てるようになりましょう。
時にはどの通貨ペアでトレードすべきか迷うこともあるから、最初は少なくてOKだよ。
4.トレード時間の厳選
私は専業トレーダーですので、その気になれば24時間いつでもトレードチャンスがあれば仕掛けることができます。しかし、そんなことはやりません。
その大きな理由がトレードの体力です。
「チャンスがあれば狙っていく」という精神状態でチャートを見るだけでも精神的疲労があります。
そして常に「価格がこれからどう動いていくか、どうなってきたらエントリーするか」を考えていかなくてはいけないために、頭と集中力を使います。
これらを総合してトレードの体力と筆者は呼んでいます。
この体力の消耗は、手法の数×通貨ペア数×監視時間でわかります。
これに加えて、実際にポジションを持つともっと沢山の体力を消耗します。
筆者の経験上、このトレードの体力が尽きた状態でトレードして良かった記憶がありません。
こういう時に注意力が散漫になって大きな損失を出しやすくなるからです。
そのため、自分がベストの状態でトレード出来るようにするには、ある程度トレード時間を決めておいたほうがいいでしょう。
まとめ
トレードで利益を出す=トレード回数を増やすという考えになりやすいのですが、逆に安定した高勝率で利益を出し続けるには、「厳選」が必要不可欠です。
自信のある手法、ポイント、通貨ペア、時間帯だけでトレードして利益が出せれば少しずつ範囲を広げて行けばいいのです。