
私がトレードを教えることになったS君とのやり取りの続きです。
前回の話は以下のリンクからご覧ください。
今回は資金管理の重要性についての話です。
個人的にはトレード手法と同じくらい資金管理は重要だと思ってます。
上手に出力をコントロールしないとぶっ飛んで死んでしまうんです。
そんなわけなので、弟子のS君に資金管理について熱く語りました。
これまでの流れについては以下の記事をご覧ください。
口座資金吹っ飛ばす奴、大体資金管理が原因
口座資金が一気に吹っ飛んだ要因は何だと思う?
あともう一つあるよ。資金管理が。
S君は損切りできなかった上にナンピンも入れていたよね?これは計画的にやってるナンピンじゃないでしょ?
はい。平均の買いの価格を下げたい思いだけでやってました。
期待と言うか、希望的なものだけでナンピン入れたんでしょ。これをやると、確かに高い確率で損失を避けられるけど、最終的には身ぐるみはがされるのがオチなんだよ。だから、無計画なナンピンは絶対にダメ。損切りをしないだけでも大きすぎるリスクを取ってるのに、更にナンピンを入れたら破滅するだけだから。
はい。無計画なナンピンが僕の300万円の損失を生んだわけですね・・・。
たとえ損切りできなかったとしても、適切なロットでエントリーしていれば、ちょっと痛いレベルで終われる。
だけど途中で余計にナンピンを入れたらマジで死ぬから。
そういった意味で資金管理は重要なの。
資金管理はマジで大切です。
勝てないトレーダーは手法ばかりに躍起になりますが、勝てるトレーダーは資金管理を重要視します。
なぜなら、資金管理次第で金額的な利益や損失が決まるからです。
しかも資金管理は、メンタルや手法のように複雑ではありません。
数学の話なので論理で自分を納得させられますので、一番とっつきやすいと思います。
1回のトレードで取るべきリスクは○○%まで
目安としては口座資金の1%~2%程度が1回のトレードで取るリスクの目安になるかな。
例えば10万円口座資金があれば、1000円から2000円を1回のトレードリスクになるようにロットを調節するわけだ。
たったそれだけなんですか?全然利益出せないですよ、それじゃ。
で、ナンピンを入れまくった時なんて60%以上だ。こんなにリスクを取ってら、いつか必ず死ぬよ。
レバレッジはあくまでも選択肢の一つに過ぎない。安定して勝てるならまだしも、勝てないのに高いリスクを取る意味なんてある?勝てるようになるまでは、低いリスクでトレードする方がいいに決まってるでしょうが!!大体ね、死んだらダメなの。
勝てるようになる前に、死んでしまわないようにするために低ロットでトレードするわけ!
FXの魅力の一つに「レバレッジ」があります。
レバレッジを使えば、少ない金額で大きなロットを取れます。
国内業者なら最大で25倍、海外業者であれば1000倍以上のところもありますが、高いレバレッジでトレードすれば良いというわけではありません。
確かにレバレッジを上げれば上げるほど、勝った時に得られる金額は増えますが、それと等しく負けた時の金額も増えます。
レバレッジはあくまでも選択肢です。
自分の手法と口座資金に見合った量のロットでトレードしなくては、精神のブレも大きくなってトレードするのがしんどくなります。
複利で資金を増やせ!
さっきS君は口座資金の1%~2%の取引は少ないといったけど、利益を口座資金に入れて複利でトレードしていったらどんな増え方をするかわかる?
こんな感じで。
これは同じトレード結果を単利運用と複利運用で比較したものだよ。
どちらも100万円スタートで、単利はトレードリスクを1万円に固定。複利はトレードリスクを1%にしてシミュレーションしたら、こんなにも差が出るわけだね。
だから、すぐにお金を増やそうと欲張らずに、複利の力を利用してお金を増やすことを目標とするんだ。
トレードの醍醐味は複利運用にあると思っています。
複利で運用することで、資金が雪だるま式に増えるのです。
もちろんその過程で金額的なリスクは増えますが、「お金を増やしている!」という感覚も凄く良いです。ですから、最初のうちは大きなリスクを取る必要ありません。
勝てるようになってからリスクを取っていけば良いのです。
トレードの勝ちかた、知ってる?
そもそもさ、トレードの勝ち方ってわかってる?
逆に当てられないことを前提にトレードしないといけないんだよ。そうすれば見えてくることもある。例えば、カジノの運営について考えてみよう。
そうだな・・・・ルーレットって知ってる?
これってさ、赤と黒のポケットに入る確率って50%に思えるかもしれなけど、0と00ポケットは赤でも黒でもないんだよ。だから、赤に入る確率は47.4、黒に入る確率も47.4%なんだよ。
逆に言えば、カジノ側が赤でも黒でも52.6%の確率で勝つことになるわけね。これが、カジノ側にとっての優位性となるんだ。
つまり、カジノ側は負けることもあるけど、2.6%の優位性のおかげでトータルではプラスになることになる。
客によっては勝つ人も出てくるかもしれないけど、このルールでやっていれば、自ずと店側には利益が出るようになる。
これを大数の法則と言って、客がギャンブルをすればするほど店が利益を出せる可能性は上がるんだよ。
じゃぁトレーダーもパチンコ屋やカジノの店側と同じような仕組みでトレードすれば良いってことですね!!!
でも、ほとんどの人が次の動きを当てようとしているから、結果的に負けている。
負けている人は、パチンコやカジノの客と同じってことですね。
何だか凄いことを知った気分ですよ。
でもそれはトータルで勝てる手法っていう意味ね。次の動きをピタリと当てられる手法なんて存在しないし、そればかり狙ってたら必ず負けるから。
大数の法則に従ってトレードする。分かりました1
トレードで勝つためには、優位性を味方に付けなくてはいけません。
優位性とは、そのトレードを続けていれば利益が出られるような仕組みや手法のことです。
相場の先を予測することは不可能ですが、優位性のある手法で継続してトレードしていれば、トレード回数が多くなるほど優位性が発揮されて利益が出るようになります。
つまり、1回1回のトレードに気合を入れずに、自分がカジノのオーナーになったような気持ちで、勝ち負けを繰り返しながらトータルで勝つことを意識しましょう。そうすれば、トレード中のストレスも軽減されるはずです。