
8月後半の土曜日、トレードを教えることになったS君と喫茶店でFXの話をしました。
この日は、「トレードを教える」というよりは、私からのインタビュー(という名の質問攻め)でした。
なぜなら、S君がFXについて
『どれくらいトレードについて知っているのか?』
『どういった考え方でトレードをしているのか?』
を私の方で把握しておきたかったからです。
これを知らないと、教えようもないですからね。
それでは初心者で既に300万円を溶かしてしまったS君と、FXに人生を振り回されている私の会話をご覧ください。
S君と知り合った経緯は以下からご覧ください。
FXを始めたきっかけは?
FXは株と違って低額から始められし、レバレッジも使えるので凄く良い投資だと思ったんです。
コロナショック後の大きな上下でボコボコにやられてしまいました。
低額で始められるFXなのに、300万円飛ばすって、どんだけ熱くなったんだろう?
FXはレバレッジが使えるため、低額からトレードができます。
レバレッジのおかげで資金効率も高いです。
しかし、その分だけリスクが減るわけではありません。
負けが続いて熱くなってしまって、知ってか知らずかナンピン&マーチンを繰り返して損失額が雪だるま式に増えた・・・・なんてことは良くある話ですよね。
トレードする時は何を参考にしてるの?
チャートとか見てる?
色々とインジケーターも入れてるんですけど、正直よくわからないんですよね。
あ、あとTwitterを見て、先出している人と同じポジションを取ったり、多くの人がポジションを取ったタイミングでエントリーしてます。
なるほど。他人を参考にしているわけね。
他人を参考にするだけじゃ、トレーダーとして勝つのは諦めたほうがいいよ。
自分で考えて、自分で取引しないと勝ち続けるのは無理だからねぇ。
はい・・・・・。
自分でもわかってるんですけど、自信が無くて、ついつい「他の人の意見はどうかな?」って頼っちゃうんです。
まずはそれを止めないとね。
最近はTwitterで事前にエントリーポイントをつぶやいたり、、エントリーしたらツイートする人もいます。
そういった人たちを否定しませんが、「トレーダー」であるのなら、自分のエントリーポイントは自分の判断でやるべきです。トレードは自己責任ですし、自分で判断できなければ、勝ち続けることなんて到底無理です。
FXの勉強はどうやってやってるの?
FX関連のブログとかYouTubeの動画を参考にしています。
見てるときは分かったように思えるんですけど、いざ自分が取引しようとしている時にチャートを見ても全然わからないんですよね。
チャートについて解説しようとすると、どうしても解説しやすい都合のいいチャートばかりを持ってくることになるからね。リアルタイムでわかりやすいチャートに出会う事なんて決して多くないからさ。
そうなんですか・・・。
現在ではネット上に本当に多くのFX解説記事や動画があります。
それらは参考になるものもありますが、全部が全部優位性があるというわけではありません。
中には「○億円稼いだ!」と言いながら、何の優位性もない手法を解説している人もいます。ただ、初心者の人は本物と偽物の見分けがつかないので、キャッチーで見栄えの良いサイトや動画ばかり見てることが多いんですよね。
それから、解説しているチャートも「解説しやすい都合のいいチャート」を持ってきていることがほとんどです。
優位性の無い手法であっても過去のチャートを探せば勝てるポイントはいくらでも見つかります。なので、解説してあることを鵜呑みにしてトレードしても、負けることは当然よくあるわけです。
検証とかやってないよね?
検証する暇があったら目の前のチャンスをモノにしたいなぁという思いがありまして・・・。
トレードで勝ちたい気持ち以上にポジションを持ってる時の高揚感が欲しいんじゃないの?
そんなことは・・・・無いとは・・・・思うんですけど・・・(小声)
絶対そうだ。
検証をやらない人や検証をめんどくさがる人は、トレードを楽しんでいます。
ポジションを取る時の高揚感、含み益が増えている時の期待感、含み損が増え続けている時の絶望と希望が入り混じった妙な感覚、そして損切りになった時のイライラ。
こういった感情の動き全てを楽しんでいるんです。
おそらく本人は否定すると思いますが、トレードをギャンブルと同じように楽しんでいるからこそ、検証もせずに行き当たりばったりでトレードすることになるんです。
マーケットの魔術師の中で、エド・スィコータがこういっています。
「皆、相場から自分の欲しいものを手に入れる」
トレードで負けてる要因は何だと思う?
良いところで入れたら勝っているはずですから。
S君が300万円負けた直接的な要因は分かる?
え?損切りできなかったことですかね?
損切りできなかったことも要因の一つだけど、一番の要因は資金管理。
熱くなって自分の取れるリスク以上のロットでポジションを取ったから、こんな大事になったんじゃないの?
損切りできなかったとしても、最初の低ロットで取引を続けていたら、ここまで大損にはなってなかったはずでしょ?
張りすぎたってことでしょうか。
そうだね。
トレードの損益を決めるのが資金管理やロット管理。
感情の赴くままにロットを大きくしていったら、当然リスクも大きくなる。
FXで大金を溶かす人のほとんどがそうやってるんだよ。
エントリーポイントは大事です。
しかし、それ以上に資金管理が重要です。
トレード手法はトータルの優位性に関わる一方で、資金管理は損益に直結します。
資金管理をおろそかにすれば、想定外の損失を出しますし、実際にトレードで大金を失った人は資金管理をないがしろにしています。
インタビューを終えて
こんな感じでインタビューという名の尋問が終わりました。
正直なことろ「ぐぬぬぬぬ」という感じです。
かつての自分もそうだったんですけど、FXに対して認識が甘すぎます。
これをどこまで矯正できるか?
まずはここからがスタートだと感じました。
そこでとりあえず、
- デイトレード
- 高勝率トレード学のススメ
- ゾーン
この3冊を買って何度も読み返すように言っておきました。