
トレードの成績というものは、1回あたりの期待値×トレード回数で大体決まってきます。
つまり、トレード1回あたりの期待値がプラスであれば、トレード回数が多ければ多いほど利益は増えていく・・・と言えます。
ならば、トレード回数は多い方が良いに決まってる!という結論に至るのは当然のことですね。
これがスイングトレードなら正しいのですが、デイトレードやスキャルピング(特に裁量トレード)では、そう簡単にいかないケースが多いのが実情です。

トレードは精神を消耗させる
それではなぜ、デイトレやスキャルピングでトレード回数が多過ぎると良くないかと言うと、トレードは精神的に疲れる行為だからです。
精神的に疲れてしまうと、チャートの見方が甘くなったり、トレードルールに従えなくなる傾向があります。
後になってチャートを見ると、「なんでこんなところでエントリーしたの?」と自分でも不思議に思うようなトレードをした経験はないでしょうか?
このように、冷静な状態に戻って振り返ってみると、「なんてことしてしまったんだ!」と思えるような行動を、精神的に疲れてしまったときにはやってしまうものなのです。
特に経験の浅いトレーダーが短い時間で何度もトレードすると、一種のギャンブル依存症になってしまい、トレードしないと気がすまない状態になりがちです。
こうなると、大きな損失を出すまでトレードの刺激を追い求めてしまい、結局その日の終わりには後悔することになります。
トレードルールの無いトレードは単なるギャンブルです。
1日に何度もトレードするには、精神的な「体力」が必要です。
元々トレードで精神を消耗しにくい人もいれば、生まれながらに精神的な体力が強い人もいますが、そんな人は決して多くはありません。
トレードの体力を培うには、「経験を積む」しかありません。
最初は少なめのトレード回数で慣らしていき、段々と慣れて行くにつれて少しずつトレード回数を増やすようにするべきです。
厳選したトレードをするために、そして自分の精神的な崩壊を防ぐためにも、1日のトレード回数を前もって決めておくといいでしょう。
1日の適切なトレード回数を決める方法
1日のトレード回数を決める方法としては「過去のトレード結果を見直す」やり方があります。
過去のトレードで「暴走してしまった」日をピックアップします。
そして、暴走が始まったトレードは、その日の何回目のトレードなのかを調べていくのです。
最初から暴走することは少ないと思います。(それはそれで問題ですが)
多くのケースで負けが続いた3回目以降のトレードから暴走が始まるのではないでしょうか?
こういった数字が見えてきたら、暴走しやすいトレード回数よりも少なめの1日の最大トレード数を決めましょう。